moto著『WORK 価値ある人材こそ生き残る』より

「リモートワークで楽になった」という人は要注意。給与は“もらう”ではなく“稼ぐ”ものだ

仕事
新卒で地方のホームセンターへ入社、リクルートやベンチャー企業などに転職を重ねながら副業を拡大させ、現在は3社を経営する起業家のmotoさん
年収1000万円以上を稼ぐ会社員は聞いたことがありますが、副業で作ったメディア(転職アンテナ)を事業化して上場企業へ10億円で売却した会社員というのはかなりのレアケースではないでしょうか…?

そんなmotoさんの新著『WORK 価値ある人材こそ生き残る』が発売されました。

同書より“個の時代”の会社員の働き方について、一部抜粋してお届けします。読むと「今のままの働き方では、もったいないかも…?」と思えてくるはずです。

今回は「仕事の基本的な思考法」についてお伝えします。

どこでも活躍できる人材になるために必要な思考法

そもそも仕事における活躍とは何でしょうか。

それは、成果を生み出し「会社の成長」に貢献することです。

初めての就職や、転職活動のときには、「自分が成長できる会社に行きたい」とか「どこでも活躍できる人材になりたい」と考える人が多いでしょう。私もかつてはそうでした。

しかし、会社とは学校のように自分を育ててもらう場ではなく、「自分の価値を提供し、売り上げを作る場」です。

「将来的にどの会社でも活躍できる力をつけられる会社に行きたい」という姿勢は、向上心があるように見えて、受け身の姿勢になっています。

会社は学校とは違い、お金を生み出したり、世の中を良くしたり、何かを実現するために存在しています。

仕事をする上では、「この会社を私が成長させたい」「この会社を一緒に大きくしたい」と思える企業に就職することが大切です。

私は、自分が入社した会社を成長させることを念頭に置いて仕事に取り組み、売り上げに繋がる行動をしてきたことで、自分の市場価値が高められたと思っています。

そしてきっと、こうした考えを持って働ける人は、どの会社においても求められる人材であるはずです。

「もっと成長したい」「スキルを身に付けたい」「優秀な人と働きたい」という気持ちもよくわかりますが、会社に与えてもらうのではなく、自分の中に「仕事を生み出す姿勢」を持つことが、どの会社でも活躍できる人材になるための第一歩です。

給与はもらうものではなく、稼ぐもの

リモートワークの普及によって「仕事は与えられるものだ」と思っている人と「仕事は自分で創り出すものだ」と考える人の差が浮き彫りになりました。

「リモートワークになって仕事が楽になった」と感じている人は要注意です

時間的な余裕が生まれることで楽になったと感じることは良いですが、そこに甘えて自分の働き方におけるアウトプットまで低下してしまうと自分の価値は下がっていきます。

「上司に言われたことだけやっていればいい」「今日はメールだけ返しておけばOKな日だ」みたいな働き方をしていると、転職するときに「何もできない人」になってしまいます。

「仕事は会社に与えてもらうものだ」という意識があるうちは、自分の価値も、得られるお金も限られます。

「なんでこんな頑張ったのに給料がこれだけなんだ」とか「次のボーナスは何か月分出るんだろう」とか、会社から振り込まれるお金ばかりに意識がいっている人は、自分の仕事の介在価値に目を向けてみてください。

会社はATMではなく「自分の価値に対する評価」を“お金”という形で支払っています

つまり、自分の価値を上げないことには仕事も給与も増えません

「会社からお金をもらっている」という感覚ではなく「今月、自分が稼いだお金は〇〇万円だ」という感覚をもって、自分の給与と向き合うことが大切です。

給与はもらうものではなく、稼ぐものです

もちろん、会社が正しく評価してくれないとか、給与制度が年功序列になっているとかっていう環境要素もありますが、そこも含めて自分の行動で変えていく気概を持つことも必要です。

お金も大切ですが、それ以上に経験が大切なのです。

仕事のアクションは自分で起こす

「仕事に追われている=仕事がある」と考えがちですが、その仕事が「やらされ仕事」なのか「自分で生み出した仕事なのか」を考えることが大切です。

この見極めは、休日明けの仕事を見ればわかります。

例えば、休日明けに出社した際、メールをチェックして「なんか今日は特にやることないな、上司も休みだし定時で帰ろう!」という人は、与えられた仕事だけをこなしている可能性が高いです。

誰かの指示がないと仕事がない状態の人は、無意識のうちに会社に依存してしまう傾向があります

これは良い悪いという話ではなく、事実として「会社に甘えてしまっている側面がある」ということです。

もしその状態で給与に不満があるのであれば、自分の仕事の取り組み方を見直す必要があります。

会社は「仕事を産み出して、お金を稼げる人」に対価(給与)を払うのです。

だからこそ「今日は時間を作って〇〇をやろう」と主体的に動ける人の価値は高いのです。

例えば、今のうちにやれなかったクライアントの整理をしようとか、来週のMTGの資料を事前にメールで送っておこうとか、自分から仕事を創ってこなす人は、途切れることなく仕事をしています。

要するに「自分からアクションを起こし続ける人」の仕事がなくなることがないのです。

彼らは永遠に自分で仕事を創り続けることで自分の価値を発揮しています。

「どうせ働いたところで月給は同じだから、無駄に働かないほうがいい」という考え方の人もいますが、個人的にこの考え方は非常に勿体ないと思っています。

人よりも費やす時間や行動量が少ない分、目先の時給は高くなりますが、長期的に見ると他の人よりも経験値が少なくなり、仕事に対するスタンスも受け身になってしまいます。

人材の市場における評価は「自分の経験値」に紐づきます

成果を出す過程における「思考力」や「行動量」を増やすことは長い目で見ても大切です。

motoさん「目の前の仕事に全力を尽くすことが、あなただけの価値に変わる」

WORK 価値ある人材こそ生き残る

WORK 価値ある人材こそ生き残る

仕事が自然とやってくる状態を作るには「成果を出すこと」が大切です。どの会社からも必要とされる人材は、規模を問わず、必ず「社会から必要とされる成果」を持っています。

出典 WORK 価値ある人材こそ生き残る

とmotoさんは言います。

「会社にキャリアを用意してもらう」とか「上司に給与を上げてもらう」という受け身の姿勢では、自分から仕事で成果を出しにいくことはできません。

「キャリアを自分で取りに行く」「給与は自分で上げにいく」という姿勢を持って、自分の市場価値を上げる働き方をすることがその第一歩です。

motoさんの思考について細かく書かれている『WORK 価値ある人材こそ生き残る』は、仕事への視座を上げ、まさに仕事を探す人ではなく「仕事に探される人」になるための一冊になっています。