世界一シンプルなお金の哲学『あり金は全部使え』より

この3つにはお金を使え。ホリエモンが「行ける飲み会はすべて行け」と主張する理由

お金
あり金は全部使え

年金制度のほころびが見えはじめて、蓄えることが推奨されている社会へ一石を投じるかのように、堀江貴文さんが同タイトルの本を出しました。

最近のロケット事業をはじめ、新しいチャレンジを続けていられるのは「常にお金を使ってきたからだ」と主張する堀江さん。

堀江さんのお金の哲学が詰まった1冊から、2本の記事をお届けします。

新しいことを始めるタイミングはノリと出会い

過去の著書のなかで、「アフリカでブロックチェーンを用いた金融サービスの立ち上げに関わりたい」と述べた。

それを受けてYouTube公式「ホリエモンチャンネル」に、もし実際に着手するときがきたら、どのように攻めますか? というような質問が届いた。

僕の答えはシンプルだった。

始めるときの思いつきと、出会いによる。具体的なプランは、何もない。要は、ノリだ

アフリカの金融サービスに関わるノリは、僕にはまだ来ない。だからといって、金融サービス立ち上げのプランを放棄したわけではないのだ。

今後、知り合いを通じてアフリカのどこかの国にコネが得られれば、動きだす可能性はある。

フランス語の堪能な金融ビジネスのエキスパートと仲良くなったりしたら、フランス語圏のアフリカの国へ、視察に訪れたりするかもしれない。

繰り返すが肝心なのは思いつきと、出会いだ。

金融サービスが未発達な状況は、アフリカ全土に共通している。進出の狙いを定める国を、市場要因から厳密に考えても、それほど意味はない。

もっと偶発的、あるいは個人的な動機から動きだすかどうかを考えるのが最善だ。

情熱を持って、プランニングを整えたところで、ビジネスはその日その瞬間に、条件も環境も、勝ち筋も変わる。

予想外のアクシデントは、いつだって起きるのだ

いいことも悪いことも、正確に予想することは、誰にもできない。

だからこそチャレンジは面白い。

アフリカでもどこでも、ノリが来たら、不測の事態を楽しむつもりで、新規ビジネスに飛びこめばいいのだ。

行ける飲み会にはすべて行け

飲み会にも当てはまる。

大学のサークルなど、昔の友だちの飲み会は無視でいい。

でも、ビジネスでつながり、少しでも面白い! と感じた人が誘ってくれた飲み会には、できるだけ参加しよう

行ってみて、つまらなかったら、二度と行かなければいいだけのことだ。

思いつきと出会いに乗じて、まずは行動してみる意欲が大切だ。

僕が定期的に主催している「TERIYAKIプレミアム鮨会」は、格好の場だ。
 
10万円の会費で、僕を中心に10名弱のお客さんがカウンターに座り、ビジネス談義を繰り広げる。

予約の取れない人気の高級寿司店が会場で、出てくる寿司は超一級。寿司だけでも充分に元がとれる、お得なイベントだ。

高めの会費だけあって、来るお客さんは基本的にお金持ちや事業家などの成功者だ。

手がける事業の分野も個性も、バラエティ豊か。そういう人たちと情報交換するだけで、若い人には得がたい学びとなるだろう

僕自身もお客さんとお話しできるのを楽しみにしている。ビジネスアイディアの相談にも乗れる。僕のビジネスコンサルを10万円で受けられるのは、大変な破格だと思う。

レイヤーの高い、面白い人がいる飲み会には、すすんで行ってみよう。会話を楽しむだけでなく、磨かれた目でジャッジをしてもらえるのも有益だ。

以前、TERIYAKIプレミアム鮨会に、教育事業を目指している青年が来た。

とても真面目で、きちんとした将来の展望を持っているのだが、彼の見た目と口調が怪しすぎた。情報商材のボスみたいな雰囲気で、初対面での印象がよろしくない。

でも本人は、まったく気づいていなかったのだ。

お前はいいヤツだけど、外見で損してるぞ! という僕からの意見は、どんなアドバイスより効いたはずだ。

そういう真芯をとらえた、客観的な判断を得られることもあるので、飲み会はバカにはできないのだ。

高くても都心に住め

通勤のため毎朝、満員電車に乗っている人の気持ちがわからない。

会社へ通うために仕方ないというけれど、なぜわざわざ勤め先から遠いところに住んでいるのだろう? 

職住近接”という考え方があるように、職場の近くに住むのが最も効率的だ。

会社が銀座や六本木など、家賃の高いところにあるので、部屋が借りられない、という意見もあるだろう。

そんなことはない。多少狭いが、4万〜5万円ぐらいで借りられる空き部屋は、探せば必ず残っている。

結局、多少の通勤のストレスと引き替えに、もらっている給料と釣り合う、まあまあ快適で広い部屋に住みたいのだと思う。

わからないでもないけれど、僕は「通勤に往復2時間かかる場合、給料が20%低くなるのと一緒」と考えている。

きちんとデータに取ったわけではないのだけど、いろんな人から話を聞いて、体感的に、ほぼ間違いない数字だ。

2時間、満員電車で通勤している年収400万円のサラリーマンは、“職住近接”をしていれば、500万円以上を稼ぐポテンシャルを持っているのだ

通勤時間のストレスが、本当の稼ぎを引き下げてしまっている。

どうしても広く快適な部屋に住みたいというなら、“職住近接”を実践して、よりたくさん稼ぎ、都心で高級マンションを借りられるよう頑張ればいいのではないか。

満員電車の通勤ストレスは、不可避のストレスではないのだ

少しの毎月のプラス出費で、簡単に解消できる。

その出費がもったいない、引っ越しが面倒くさい…というような人は、単に思考停止しているだけか、満員電車のストレスが大好きという、不思議な人なのだろう。

イギリスの研究によると、満員電車に乗っているストレスは、戦場の最前線の兵士が抱える精神的負荷と、ほぼ同じなのだそうだ。

そんな苛烈な負荷に耐えられるほど、快適で素晴らしい家に、みんな住んでいるのだろうか?

わずか数万円ほど家賃を頑張るだけで、命まで削られそうな戦場級のストレスを、きれいに消せるなら安いものではないだろうか。

金を出せばすべてのストレスが解決できるわけではないが、金で解決できるようなレベルのストレスは、すすんで解決していこう

そうしなければ、いつまでもストレスが身にまとわりついて、自由な行動の妨げになる。別のストレスを呼びこむ誘因にもなるはずだ。

移動はタクシーに乗れ

僕は、国内の移動では、ほとんど電車に乗らない。起業した直後は経費節約で、電車移動が中心だったけれど、ある年長の人に言われた。

「移動は、タクシーを利用しなさい。タクシー代をケチるような仕事はするな。もし君の仕事が、時給換算してタクシーに乗れないような稼ぎだったら、その仕事に価値はない
 
その言葉のとおりだ。

僕は移動費をケチることで、時間という最大の資源を、無駄遣いしてしまっていた

電車に乗る時間があるくらいなら、タクシーに乗って、スマホや取材など車内で仕事をこなすべきだ。

年長の人の言葉は、移動中の時間を最適化することで、もっと大きく稼ぎなさい! という檄でもあったのだろう。

電車に乗るいちばんのストレスは、仕事をする気が減退することだ。

スマホもパソコンも使おうと思えば使えるけれど、いろんな人が疲れ果てた顔で乗り合わせている、あの環境で仕事をこなす気持ちを維持するのは、かなり難しい。満員電車ならそもそも、スマホを見ることもできないだろう。

より質よく、多く稼ぐために、移動や住まいには、あえてお金をかけよ

堀江さんのお金の哲学をもっと知りたい方はこちら

あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる

あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる

あり金は全部使え』のサブタイトルは「貯めるバカほど貧しくなる」。

堀江さんは、将来の貯蓄よりも、今の幸せのためにお金を使うことが大切だと主張しています。

そしてお金を使うことで、どんどんお金は増えていくとも。その理由は実際に本でチェックしてください。

最後に堀江さんからのメッセージ。

お金の呪縛を振り払い、悔いなく生きろ!