堀江貴文著『時間革命』より

スキマ時間をうまく使うコツを教えよう。ビジネスを制するホリエモンの時間活用術3選

仕事
時は金なり」ということわざがあります。

時間はお金と同じくらい貴重で大切である」という意味ですが、これに対し、堀江貴文さんは異を唱えています。
ぼくに言わせれば、こんなバカな考え方はない。

この言葉は、時間とお金を「同等に価値があるもの」だとしているからだ。

人間にとって、何より尊いのは「時間」である。

お金など比べものにならない。

出典 『時間革命』

堀江さんにとって時間は、お金より大切で、“人生でもっともかけがえのないモノ”だと言います。

そして多くの人はその時間を浪費してしまっているとも。

人生をかけて「時間の質」を上げることだけを考えてきた堀江さんが、みんなに伝えたい「時間の価値観」。

その内容をまとめた『時間革命 1秒もムダに生きるな』より3記事を抜粋してご紹介します。

ホリエモンの時間活用術①「メールはスマホで打て」

スマホを持つようになってから、時間がなくなった」と感じている人は多いだろう。

現代のビジネスは、とくにモバイルデバイスを通じて「顧客の時間」をいかに獲得するかを競い合っている。

よって、ちょっと油断していると、スマホに大量の時間を奪われることになる。そういう側面は間違いなくある。

しかし他方で、すきま時間の有効活用を考える場合、やはりスマホを避けて通るわけにはいかない。

スマホは、ちょっとした短い時間から、無限の価値を生み出すことにかけては、ほかのどんなツールにも負けない。

スマホの登場でかえって時間がなくなったという人がいる一方、この「魔法のツール」を使いこなしている人は、より多くの時間を手に入れることになった。

ぼく自身もその一人である。

ぼくはいま、すべての仕事をスマホでこなしている。以前ならいちいちPCを立ち上げてブラウザで見ていたようなニュースも、スマホのアプリがあれば十分だ。

メールもほとんど使うことがなく、たいていのコミュニケーションはLINEで済ませている。フリック入力がタイピングの速度を上回ってからは、原稿だってスマホで書くようになった。

すべてをスマホで完結するようになると、ムダなすきま時間がなくなる

日中のちょっとした10分の空き時間をボーッと過ごしてしまうのは、あなたのなかに「パソコンがないと仕事できない」という思い込みがあるからだ。

毎朝、オフィスに向かうために30分とか1時間を満員電車のなかで身動きが取れないまま過ごすのは、デスクにいさえすれば、仕事をした気分になれるからだ。

いちいち客先に出向いて打ち合わせをしたり、電話で直接話したりしないと気が済まないのは、「LINEで伝えると失礼になる」と勝手に思っているからだ。そんなものはすべてくだらない思い込みだ。

スマホが使える時代に「空間」に縛られた働き方をしている人は、必ず「時間」をムダにしている

スマホを使えば簡単に手に入るすきま時間をみすみすドブに捨てているのだ。オフィスのパソコンやデスクでしか仕事ができないということは、時間の損失そのものなのである。

本当にすきま時間を有効活用したいなら、「いかにパソコンに触らないで済ませるか」「いかにデスクに近づかずに仕事を終わらせるか」「いかにスマホだけで作業を完結させるか」を真剣に考えたほうがいい。

自由な時間を手に入れるためには、時間そのものよりも、場所の制約から逃れて、空間の自由を獲得することを考えるべきなのだ。

そのためには何をおいてもスマホだ。スマホの活用法をあまりにも甘く見すぎていないだろうか。

かつての生産現場では、労働者を工場内の決まった場所に拘束し、そこで一日分の時間をたっぷりと「搾取」するというシステムがあたりまえだった。

しかし、現代においては、そんな仕組みが必要な仕事はほとんどない。にもかかわらず、いつまで18世紀に起こった産業革命以来の慣習に縛られているつもりだろうか

「現代人はスマホに依存している」などという批判もあるが、まったくバカげた話である。あなたが残りの一生のうち、すきま時間を有効活用できれば、どれくらい「寿命」が延びるか、考えてみてほしい。

70億人強の全人類が、無為に過ごしていた時間を使えるようになったら、それこそ地球規模での価値創造が可能になるだろう。

「スマホ依存」の批判者たちが、どんなデメリットを考えているのかは知らないが、やはりスマホが価値を生み出すポテンシャルには、計り知れないものがあるのだ。

ホリエモンの時間活用術②「すきま時間を洗い出せ」

時間のムダを減らすということで言えば、「悩むのをやめる」ことの次に重要なのが、「すきま時間」の使い方だ。

ちょっとした待ち時間だとか移動時間、次のアポまでの空き時間など、予定と予定のあいだには、たいてい「すきま」が生まれる。

いちばんいいのは、こういうダブつきが出ないように、なるべく予定を詰め込んでしまうことなのだが、それでもある程度のブランクは生まれてしまうだろう。

そのとき大事なのが、この「すきま時間」をどれだけ有効活用できるかである。

注文したランチが出てくるまでの5分間を、なんとなくぼーっと過ごしてはいないだろうか?

商談に移動する電車やタクシーでの10分間を、大して興味もないスマホゲームやくだらないSNSの話題のために、ムダにしていないだろうか?

時間がない、時間がない」と嘆いている人にかぎって、こうした時間を平気で浪費していたりするものだ。本当にもったいないと思う。

ぼくにとっては、このかぎられた5〜10分こそが、最高に集中できるゴールデンタイムだったりする。

すきま時間をうまく使うコツは、あらかじめ「そこでやる作業」を明確に決めてしまうことだ。

たとえば、「このあと5分の空き時間がある」とわかっているときには、ぼくは「あの原稿のあの箇所をチェックしよう!」と前もって決めている。

タクシーで30分移動する」というときには、「10分くらいかけてアプリ類をざっとチェックして、そのあと20分でウェブ記事の原稿2本を確認するかな…」などと考える。

すきま時間のいいところは、「締め切り」があることだ。

その後ろにはすぐに「別の予定」が控えているからこそ、「時間内に終わらせねば…」というプレッシャーを生むことができる。

ようするに、ダラダラと仕事をしなくなるのだ。だからこそ、仕事はなるべく細かく分解し、いつでも短いすきま時間でサクサクとこなせるようにしておくのが望ましい。

そもそも現代人は、そうやって細切れになった情報を消費することに慣れてきているから、相手に「ムダな待ち時間」を生まない仕事スタイルのほうが、評価されやすくもなっているのだ。

いまや、人々のすきま時間を制する者こそが、ビジネスを制すると言ってもいい時代だ。

たとえば広告ビジネスの世界でも、圧倒的に伸びているのはモバイルにおける運用型広告・動画広告であり、4年連続で2桁成長を果たしているという。

これはすきま時間ビジネスの最たるものだろう。

ぼくが発行するメルマガでも、それぞれのコンテンツは「すきま時間にサクッと読める」ということを何よりも大切にしている。人々には「すきま時間を埋めたい」という思いがある。

現代において「爆発的に売れるもの」には、多かれ少なかれ、すきま時間が絡んでいるのである。

これは裏を返せば、ありとあらゆるビジネスが、あなたのすきま時間をお金に変えようとして、手ぐすねを引いているということ。

だからこそ、ちょっとした空き時間を漫然と過ごしてはいけない。

この5分で何ができるか?」をつねに意識し、それを最大限に活用するだけで、あなたの手元の時間はかなり増えるはずだ。

ホリエモンの時間活用術③「睡眠時間を削るな」

いつも「とにかく動き続けろ」と言っているせいだと思うが、「堀江さんっていつ眠るんですか? 寝ていないんですか?」などと言われることがある。

誤解しないでほしいが、ぼくはかなりしっかりと眠るようにしているほうだ。

つい、たのしいことが続いて、睡眠時間が5〜6時間になってしまうこともあるが、7〜8時間くらいは眠るようにしている

理由は簡単。ちゃんと眠らないと、翌日のパフォーマンスが下がることを知っているからだ。ぼくの場合、睡眠時間が5時間をきると、次の日はまず使い物にならない

頭がぼーっとして情報を処理するスピードが落ちたり、いつもならパッと決断できることに時間を取られてしまったりする。

睡眠時には、脳脊髄液という「洗浄液」が分泌され、アミロイドβタンパク質という老廃物を洗い流してくれているそうだ。つまり、実際に睡眠不足は脳によくない。

また、睡眠不足は脳だけでなく、身体にも悪影響を及ぼす。

まずぼくの場合、まともに寝ない日が続くと、体重が増えて全身が重たくなってくる。睡眠中は汗をかくから、脂肪も燃焼されているのだろう。

だから、たっぷりと眠りを確保できる日が続くと、1週間ちょっとで2、3キロくらい落ちることもある。また、寝不足だと風邪をひくことも多くなる。だから、少しでも風邪っぽいなと感じたら、すぐにしっかりと眠る。そうすれば、悪化させずに治すことができる。

ようするに、睡眠は「時間を増やす」うえでは、きわめて重要なのだ。勉強にしろ、仕事にしろ、「睡眠時間を削ってがんばる」という解決策は、いつだって悪手である。

「時間がない、時間がない」と言っている人ほど、1時間長く起きてがんばろうとする。

そんなことをするくらいなら、1時間早く寝て、翌日にその倍のスピードで仕事を終わらせたほうが、手持ち時間は多くなる。

人に与えられている時間が平等だとまでは言わないが、眠りを削って生きている人というのは、未来の時間を“前借り”し、人生を“先食い”しているにすぎない

徹夜で資料を仕上げました」「ショートスリーパーなので2時間寝れば十分です

そんなことを誇らしげに言う人がいるが、すごいともうらやましいとも思わない。

人間の欲望は、1日サイクルでリセットされるようにできている。睡眠の欲求は、その基礎とも言うべきものだ。

翌朝から「すべてがリセットされた状態」で軽やかに動きはじめるためには、よりよい睡眠が欠かせない。

眠ることは、あなたの人生を充実させるうえでの、最重要事項だと言ってもいい。

人生を幸せに過ごすために「自分の時間」をもっと意識しよう

時間革命 1秒もムダに生きるな

時間革命 1秒もムダに生きるな

時間こそは、誰もが平等に手にできる、唯一の『資産』なのである」と堀江さんは『時間革命』の冒頭に記しています。

同書は、その時間という資産の投資先を教えてくれる指南書。

「多動力」と呼ばれる堀江さんの時間の使い方を学び、「自分の時間」を意識してみましょう!