「1勝9敗」でもポジティブでいられる理由とは…?
「これはまだ結末じゃない」実家 が全焼、父の自殺…不幸を集める男が語る“ネガティブの乗り越え方”
ネガティブな出来事が立て続けに起きると、「どうして自分ばっかり…」と心が負のループに入ってしまうこともあると思います。
そんなとき、たくましくポジティブに変換する方法はないものか…
ということで今回お話を伺ったのが、Twitterにつづった “切ない出来事”が反響を呼び、5月に書籍『実家が全焼したらインフルエンサーになりました』(KADOKAWA)を上梓した、実家が全焼したサノさん。
$小学生の頃、お金が無さすぎて晩御飯にドッグフードが出てきました。大型犬用のカリカリのやつだったので固いし、臭いもきつかったです。すると父が「閃いた」と言いお湯をかけました。そしたら臭いが軽減され、噛み切れるようになりました。父は得意げに「な?」と言いました。働けよ、と思いました。
$父はアルコール依存症で、僕が中学生の時に亡くなりました。
お通夜の日、祖母は泣きながら僕の父が1番好きだったもので天国に送ってあげたいと言いました。
そして自前で用意したロウソクに火を灯しました。
その時のロウソクがこちらで… <a href="https://t.co/uEDCroH4yG">https://t.co/uEDCroH4yG</a>
〈聞き手=サノトモキ〉
「なんでもポジティブに考えよう!」って、いいことばっかじゃない
サノ
今日はよろしくお願いします!
実家が全焼したサノさん
最初にひとつ、お断りしておきたいことがあって。
サノ
実家が全焼したサノさん
「ネガティブな出来事が起きたときは、ネガティブなまま受け入れることが大切」だと思ってるので…
実家が全焼したサノさん
ネガティブな事実をポジティブに変換するのって、意外といいことばかりではない気がするんですよね。
サノ
取材しに来ておいてなんですけど…
実家が全焼したサノさん
僕が“切ない経験”をポジティブに変換できたのも、あくまでも「過去の話」だからで。
実家が全焼した男が語る“ネガティブな過去をポジティブに変換する方法”
サノ
どうやってポジティブに解釈するんですか?
実家が全焼したサノさん
僕はずっとこの考え方で、“解釈の上塗り”を繰り返してきた感じなんですよね。
実家が全焼したサノさん
そのとき、赤字解消のためにとにかくなんでも試して失敗しまくったんですね。
ひたすら労働時間を増やしたときは、人間は17時間労働を数カ月続けると血尿や血便が出て、体にぶつぶつができるということがわかりました。
典型的な失敗例ですね。
サノ
実家が全焼したサノさん
従業員の声に耳を傾け、言われるままにお店の経営を改善していった結果、落ち着いた雰囲気だった僕のお店はレゲエの音楽が爆音で流れ、ダーツが設置され、ギャルとギャル男が集まるバーへと進化を遂げ、僕は毎日震えながら自分のお店に通うことになったのですが…
結果的に離職率は大きく改善し、お店も黒字化しました。
実家が全焼したサノさん
ポジティブに昇華できる「結末」を自分なりに作ることができれば、「過去」はいくらでもポジティブに解釈できるんです。
サノ
実家が全焼したサノさん
$Twitterを始めて3ヶ月でフォロワーが3万人を超えました。ありがとうございます。
今回は、アカウント名の由来である「実家が全焼した話」について書きました。
5時間かけて書きましたが、2分で読めるので是非読んでみて下さい。… <a href="https://t.co/749PFFF5Rn">https://t.co/749PFFF5Rn</a>
実家が全焼したサノさん
実家が全焼したサノさん
ハッピーエンドを迎えるまで、物語を終わらせない。
「打率で自分の価値を測る人ほど、失敗したとき大ダメージを受ける」
実家が全焼したサノさん
実家が全焼したサノさん
でもどれかひとつの種から芽が出て成功したとき、他の失敗はすべて、ひとつの成功の養分になる。
1勝9敗でもいいからとにかく最後に“1勝”あげることができれば、物語はポジティブに塗り替えられるようになると思うんですよね。
サノ
実家が全焼したサノさん
「打率じゃなくてヒット数」で勝負しようとすると、少し気持ちが楽になるかもしれません。
実家が全焼したサノさん
できるだけ「負け」の数を減らして、「勝ち」だけで自分の実績を積もうとしてしまうというか。
それは、打率で自分の価値を測ってしまってるからだと思うんですよね。「ここで失敗すると自分の打率が下がっちゃうから…」と考えて、打席に立つ数が圧倒的に減ってしまってるというか。
サノ
「毎回成功してる人」でいたいと思いすぎて、身動き取れなくなっちゃうやつ…
実家が全焼したサノさん
打率で考える人や、1つの打席にすべて賭けてしまう人ほど、失敗したとき大ダメージを負ってしまう気がします。
実家が全焼したサノさん
他9個の種がまだ生きてるから。
サノ
実家が全焼したサノさん
僕、打率でいったら相当低いと思います(笑)。
でもヒット数だけで勝負していると考えられたら、種を蒔くのが少し怖くなくなって、失敗の数に比例してヒット数も少し多い人生になるかもしれません。
サノ
「打率じゃなくてヒット数」で勝負する。これはメモしとこう…!
ネガティブな出来事を乗り越えるために、“ポジティブ”になる必要はない。
実家が全焼したサノさん
これが僕の答えなのですが…
最後に、「べつにポジティブな人間になる必要はまったくない」って話をしておきたくて。
サノ
実家が全焼したサノさん
それは「対処法を誤らないため」とは別の理由があって…
ネガティブな気持ちでいることがその人を救っている場合だって、あると思うからです。
実家が全焼したサノさん
最終的に、自分にとって幸せな結末を出すための種を蒔けるなら、その過程は後ろ向きでもなんでもいいんです。
前向きになることより、いまの自分の気持ちを肯定してあげるほうがよっぽど大切だし、ネガティブな出来事を乗り越えていく力になると思います。
サノ
今日は素敵なお話、ありがとうございました!
ただ、「あとから塗り替えればそれでいいんだ」と思っておくだけでも、ずいぶん心持ちが違うように感じました。
僕も切ない出来事を胸に秘めて辛くなってしまったときは、どうすればハッピーエンドにできるかをイメージしてみたいと思います。
そんな実家が全焼したサノさんの書籍が好評発売中!
実家が全焼したらインフルエンサーになりました
Amazonで見る
この記事では真面目に語っていただきましたが、書籍は正直切なさだけでなく、爆笑必至な部分も多々ありました…(サノさんのTwitterを見れば雰囲気が一発でわかります)
個人的には出だしの「父が8回転して離婚した話」が好きです。気になった方はぜひチェックしてみてください!