福岡みなみ著『ライブ配信で1億円稼いだ話』より

勝つためには「スパイ」も駆使すべき。半年で1億円稼いだ福岡みなみの“勝てるチーム”の条件

仕事
ライブ配信を始めてわずか半年弱で史上最高記録で日本一、累計約1億円(!)を稼いだ、ライバー(ライブ配信者)で起業家の福岡みなみさん

2021年にはライバー事務所「Live-Labo」を立ち上げ、ライバーの育成・マネジメントにも力を入れています。

「東京理科大出身の才女」「負けず嫌いで研究熱心」だという福岡さんは、一体どのような戦略で日本一売り上げるライバーになれたのでしょうか…?

福岡さんの新著『ライブ配信で1億円稼いだ話』(幻冬舎)より、勝つための5つのチーム戦略について一部抜粋してお届けします。
この記事は、こんな人におすすめ!(読了目安:5分

・個人の名前で勝負してみたい
・ファンが自らお金を払いたくなる戦略を知りたい
・熱狂できるチームをつくりたい

勝つためのチーム戦略① 勝てるチームメンバーを集める

ライブ配信は「チーム戦」です

大きな目標に向かうには、同じ視点で戦ってくれる仲間=ファミリーの存在が必要不可欠になります。

よって、1位を目指すと決めたのなら、勝つためのチームを組織しましょう。

チームの作り方は自由。

応援してほしい人に直接お願いして入ってもらってもいいですし、配信中に募集してもいい。

人数も何人いてもいいと思います。

私の場合は、「いつメン集合!」と呼びかけて、集まってくれたリスナーさんたち30人くらいをチームメンバーにしていました。

私が指名するのではなく、「いつメン」と呼びかける。

その中に入るかどうかは相手に任せる、というスタイルの方が能動的に応援してもらえると思ったからです。

チームができたら、自分の目標や熱い想いをみんなに語って浸透させ、チームメンバー全員の「共通認識」にすることがすごく大事

自分一人ではなく、チーム全体で1位を目指すのです。

チームを機能させるコツは、それぞれに「役割」を与えること。

例えば、お金に余裕がある人にはアイテムを戦略的に投げてもらう、学生さんにはタイムキーパーやアンチのブロックをしてもらう、時間の自由がきく人にはライバルのリサーチをしてもらう、友達を配信に連れてきてもらう、など。

それぞれにできることを探して「仕事」としてお願いすると、みんな自分がやらないと目標を達成できないと思うようになります。

当事者意識が芽生えると、やがて勝つための戦略を自発的に提案してくれるようにもなる。

同じ目的を持ち、共通の「敵」を倒すための「共犯者」をいかにつくれるかが勝負のカギになります。

勝つためのチーム戦略② チームみんなで波をつくる

配信の内容や企画は基本的に私が考えていましたが、チームメンバーが自発的に波をつくって盛り上げてくれたこともありました。

その一つが「闇投げ」

これは私が配信中、ちょっと画面から離れた隙にリスナーさんたちがアイテムをたくさん投げるというもの。

長時間配信をする時はどうしても、トイレに行ったり、途中で集中力が切れて休憩を挟んだりする必要があるのですが、その私がいない時間にあえてアイテムを投げまくるのです。

ライバーがいない間にアイテムが飛び交うって、普通はありえないですよね。

でも、チームメンバー主導で何度かやっているうちに「あそこ闇投げすごいよね」と話題になり、見に来てくれる新規の方もどんどん増えていきました。

本来、弱点となるはずの時間すら盛り上げタイムにして、さらにポイントを稼ぐことができたのは、本当にチームメンバーのおかげ。

自分発信以外でもこうした波をつくることができるのが、チームで戦うことの醍醐味だと思います。

勝つためのチーム戦略③ 自分より強いライバルをつくる

最強のライバーになるには強力なライバルを見つけることも重要なポイントになります。

スポーツや勉強でも「この人には絶対に負けたくない」と思う人がいたら、より頑張れたりしますよね?

ライバルは、強すぎても弱すぎてもダメ。

自分と同じくらいか、頑張ればギリギリ勝てるかもしれない、くらいの人を見つけるのがオススメです。

イベントに出たり、マンスリー1位を目指したりしていると、おそらくいつも同じくらいの位置で競り合う相手が出てくると思います。

その人にどうしたら勝てるか? と考えることが、強いライバーになる秘訣です。

勝つためのチーム戦略④ チームで戦略を立てる

ライバルが決まったら、どうすれば勝てるのかをチームみんなで考えます。

私の場合は、まず相手チームの分析から始めました。

こちらにもチームがあるように、ライバルもチームを組織して戦っています。

よって、勝つためには相手チームの全体像をきちんと把握する必要があるのです。

メンバーは何人くらいいて、全体でどのくらいアイテムを投げてきそうか?

100万円以上アイテムを投げそうな人は何人くらいいるか?

相手の配信を見ながら、チームみんなでこのような予測を立てていました。

大体の予測ができたら、今度は相手チームを上回るための戦略を考えていきます。

相手チームは最終的に◯円分くらいアイテムを投げてくるだろうから、こちらはそれ以上の資金を調達しなければならない。

目標数値が見えたら「僕は今月はある程度投げられます!」「◯日までに◯ポイントくらいまでいけるように調整しましょう」など、各メンバーが申告し、足りない分はどうやって調達するかを話し合っていました。

「じゃあ、僕は新しい仲間を連れてきます」など、それぞれができることで役割分担をしながら戦略を練っていくのです。

だいぶガチな戦略を立てていたことがわかると思いますが、私がみんなに無理強いしていたわけではないし、お金を払って雇っていたわけでもありません。

むしろ、チームメンバーの方から「こんなことをやってみようよ」「この戦略だったらいける気がする」など自発的に提案してくれていました。

私が本気で戦えたのは、私以上にファミリーのみんなが本気だったからなのです

ここまでの戦略を立てて戦っていたのは、おそらく私だけだったと思いますが、ここまでやったからこそ日本一になれたのだろうなと思います。

勝つためのチーム戦略⑤ イベント時にはスパイを用意

ところで、相手チームの分析ってどうやるんだろう? と疑問に思った方もいるかもしれません。

イベントでどうしても1位になりたい時は、ライバルチームのリサーチが非常に重要なのですが、ここで私が実際にやっていたとっておきの作戦をご紹介しましょう。

日本一になるための秘策。

それはずばり、相手チームに「スパイ」を送り込むのです!

どのようにスパイ活動をしていたかというと、まずスパイアカウントをつくり、相手を応援しながら信用を得てチームのメンバーになります(スパイ行為は相手の配信の邪魔にならないよう、アイテムも多少投げ、挨拶もきちんとしましょう。あからさまな偵察は嫌われます)。

そして、相手チームにはアカウントレベルいくつくらいの人が何人いるか、チーム全体の資金力はどのくらいか、最終的な決着ラインはいくらくらいだと相手側は予想しているか、などの情報を入手し、自分のファミリーに報告する。

時には、「今月はみなみちゃんとの戦い、1000万ポイント超えるかな?」などとコメントし、相手の予想を引き出すこともありました。

もちろん、私自身も相手の配信を見ながらリアルタイムで作戦を考えていました。

最後の1週間は本当に、ほぼ寝ずの死闘が繰り広げられていました。

もちろん、ライバーが頑張るのは大前提ですが、たった一人では「日本一」のような高い場所には到底たどり着けません

私自身、一緒に戦ってくれるチームのみんながいなければ、絶対に頂点には立つことができなかった。

チーム一丸となって最後まで戦い抜いたからこそ、勝ちとれた日本一でした。

一番にこだわる人しか一番になれない

ライブ配信で1億円稼いだ話

ライブ配信で1億円稼いだ話

「一番しか嫌だ。負けている自分を見たくない!!」

「絶対に負けたくない、1位以外は全員負けだ」

同書を読むと、並々ならぬ思いでライブ配信に挑み“日本一のライバー”になる夢を実現した福岡さんに、きっと鼓舞されるはず。

自分の力で勝つための戦略を、ぜひ学んでみては?

新R25が福岡さんの仕事観をとことん掘り下げたインタビュー記事も、あわせてご覧ください!