第三者目線を持つにはどうすればいい?
「旦那観察日記」で新境地を開拓。はあちゅうに“日常をコンテンツ化する秘訣”を聞いた
「自分の身の回りで起きた出来事なんて、発信して面白いのかな?」
「発信力をつけたいけれど、つぶやくことが思い浮かばない…」
などと思っている人も多いはず。
そんな発信上手になりたいR25世代のために、「日常をコンテンツ化する秘訣」について、はあちゅうさんに聞いてみました。
〈聞き手=あつたゆか〉
発信力をつけるために、刺激的な日常を送るべきですか?
ライター・あつた
はあちゅうさん
ライター・あつた
“個人の時代”と言われるようになり、はあちゅうさんのように発信力をつけたいと思っている人って多いと思うんです。でも私も含め、「何をつぶやいたらいいのかわからない」という人も多くて…
やっぱり発信力をつけるためには、はあちゅうさんのように面白い日常を送るべきなんでしょうか?
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
私は「日常」をコンテンツにしているので、どちらかというと、日々の生活の中で自分の好奇心に敏感になることの方が大事なんじゃないかと思います。
ライター・あつた
はあちゅうさん
自分の日常から大きく逸脱しない範囲でも、新しい発見はあるじゃないですか。
$気になっていた「うつヌケ」読んだ。自殺とは心のガンの症状のひとつでそれによる死はその人の心の寿命だったと考えるべき、という言葉にはっとした。体の寿命のことばかり考えるけど心の寿命だってあるんだと。休むことに罪悪感感じちゃダメだなぁ… <a href="https://t.co/iVQ8wlYb4g">https://t.co/iVQ8wlYb4g</a>
ライター・あつた
はあちゅうさん
映画や本の感想を投稿するときは、「サビ」を意識する
ライター・あつた
映画や本の感想をつぶやくコツってありますか?
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
映画を観ている間はずっと楽しいし、細部で面白いところや注目すべきところはたくさんあると思うんですけど、覚えているセリフって2〜3個じゃないですか。
ライター・あつた
はあちゅうさん
$この間見た映画の中で、人生最大の失敗をした主人公に恋人がいう言葉。
"あなたをバカにする人たちを笑って見返してやりなさい。「なんであいつはまだ笑ってられるんだ?」と思わせたら勝ちよ"
すごく気に入って、手帳にメモした。
(アマゾンで見たんだけど映画のタイトルは忘れた…)
ライター・あつた
とはいえ、はあちゅうさんでもネタ切れしそうになることはあるんじゃないですか?
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
別に特別な体験をする必要はないですが、そういうときは人に会ったり本を読んだりして、脳を刺激するのがおすすめです。
第三者目線を持つには、とにかくたくさんアウトプットすることが大事
ライター・あつた
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
はあちゅうさん
そうしているうちに、漫画形式に落ち着きましたね。
ライター・あつた
はあちゅうさん
最初から型を決めるよりは、「これは反響がいいな」「こういうハッシュタグをつければいいんだな」と反応を見ながら投稿をアップデートしています。
ライター・あつた
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
「彼のこの発言は、こういうふうに普通とズレているから面白いんだろうな」とか「AV男優の裏側が見れるから面白いんだな」とか。
日々のSNSの発信やネットサーフィンで“人がどんなことに共感するか”を研究して、磨いている感じです。旦那観察日記はそれを絵で表現してみた感じですね。
ライター・あつた
はあちゅうさん
アウトプットしつづけてると、自分が面白いと思うことと世の中が面白いと思うことのすり合わせができるようになっていくんです。
そうやって第三者の目線が身につくと、「このツイートはだいたいこれくらいの反響があるだろうな」と、ある程度予想がつくようになります。
ライター・あつた
はあちゅうさん
自分が今やっていることを常に疑いながら、数をこなして、磨くといいと思います。
やはり毎日アウトプットしないと反応がわからないので、方向性を変えてみたり、ファンの人と丁寧にやりとりをしてニーズを探り出すのは大切だと思います。
すぐアウトプットできそうなものはメール、いつ使うかわからないものはノートでネタを管理
ライター・あつた
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
普段使うメールの受信箱にネタが記載された未読のメールが順番に並んでいると、「消化しなきゃ!」という気持ちになってくるんですよね。
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
それと同じで、「ネタを描いたらメールが既読になる」と思うと執筆のスピードが上がるんです。
ライター・あつた
ちなみに、小説のネタなどもこうやって未来の自分にメールしているのでしょうか?
はあちゅうさん
私、ノートは2冊持ち歩いていて「メモ用」と「清書用」に分けているんですよ。
ライター・あつた
はあちゅうさん
気になったことや買おうと思ったもの、イラストなどとにかく思いついたら記入します。
はあちゅうさん
ライター・あつた
さきほどのメールとはどう使い分けをしているんですか?
はあちゅうさん
旦那観察日記やnoteのネタなど、公開する場所が決まっていてすぐアウトプットできそうなものは未来の自分にメールを送ります。
ノートに書くのは、アウトプットするのがいつになるかわからないもの。
「いつ使うかはわからないけど、自分の中にインストールしておきたいもの」は清書用のノートに書いています。
ライター・あつた
そうやって、まずは「日常をメモする場所を用意する」のが大切なのかもしれない…!
苦手な場所で発信する必要はないけど、先に諦めるのはもったいない
ライター・あつた
例えば私だったら、Twitterでつぶやくのは好きだけど、Instagramやnoteはなんとなく苦手だなあと感じていたり。
はあちゅうさんはその辺をどう乗り越えているんしょうか?
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
私は複数のプラットフォームを使い分けることが楽しくてやっているのですが、それを負担に感じる人は無理してやらなくてもいいと思います。
すべてのプラットフォームをまずは使ってみるのは大事です。ただ、そこからは自分に合うものだけを続けていけばいいのかなと思いますね。
ライター・あつた
はあちゅうさん
たとえば私のInstagramのメインアカウントのフォロワーは5万人から伸び悩んでいたのですが、旦那観察日記を始めたらメインアカウントのフォロワー数も1日300人くらい伸びていったんですよ。
ライター・あつた
はあちゅうさん
あと最近私はブログをやっていなくて、肩書きに「ブロガー」とあるのはちょっと詐欺だなと思っていたんですけど(笑)、旦那観察日記がアメブロに転載されることによって閲覧数が伸びて、アクセス数がいきなり大学時代の最高記録を超えたんですよね。
「私、ブロガーに舞い戻った!」と思って(笑)
はあちゅうと振り返る経歴。電通時代の仕事内容・退職理由は? 炎上のことはどう思ってる?|新R25 - 20代ビジネスパー
ライター・あつた
はあちゅうさん
私のInstagramのメインアカウントも、日記にしてみたり、雑貨ばかり載せてみたりと、その時の気分で、方向性を何年もかけて変えているんです。
「もう私にはInstagram向いていないや」と諦めるんじゃなくて、切り口を変えて続けてみることも大切だと思いますね。
ライター・あつた
ちなみに、旦那観察日記がアメブロに転載されるようになってから、何か変化はありましたか?
はあちゅうさん
「はあちゅうさんとヒカキンさんを混同していました」「はあちゅうさんって男だと思っていました」なんて方もいるので、そういう方にも読んでもらえるのはうれしいですね。
ライター・あつた
発信が上手くなる人は、「素直に吸収できる人」
ライター・あつた
はあちゅうさん
大御所の作家さんの作品でも、すごく壮大なことを言っているのに心に届いてこないなって思うときがあって。そういうのってやっぱり身近なエピソードがないからなんですよね。
林さんは常に生のエピソードで上手く表現されるので、説教くさくなく読めて、かつ教訓があるから素敵だなあと思います。
ライター・あつた
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
「発信したいと思っているか否か」で、日常の捉え方は大きく変わると思います。
ライター・あつた
最後に聞きたいのですが、発信が上手くなる人にはどんな特徴がありますか?
はあちゅうさん
ライター・あつた
はあちゅうさん
発信が得意になっていく人は反響のあるツイートから学んで、自分の足りないところを研究しているんですよね。自分なりのエピソードを付け加えたりだとか、イラスト付きでわかりやすく要約したりだとか。
同じ情報を得ていても、自己流で凝り固まっちゃったり、「ふーん」て他人事のように素通りしちゃう人は全然伸びていかないですね。
ライター・あつた
素直に発信をがんばろうと思えました。ありがとうございました!
日常を面白くコンテンツ化するための近道などなくて、読者やフォロワーの反応を見ながら愚直に試行錯誤を繰り返していった結果が、今の彼女を作っているのかなと思いました。
来年2月に書籍化もされるという旦那観察日記。新たな一面を見せたはあちゅうさんのさらなる進化に目が離せませんね!
〈取材・執筆=あつたゆか(@yuka_atsuta)/撮影・編集=渡辺将基(@mw19830720)〉
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明日登場するのは…?