オトコの好奇心が深まる1冊をご紹介!

目利きのおススメはコレ! 厳選BOOKガイド

2009.12.03 THU


『読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才~激闘編』 北上次郎、大森 望/ロッキング・オン/1785円
北上さんも大森さんも、読書界屈指の目利き人。その2人が互いに持ちよったおススメ本を容赦なく判定しあうのだから、面白くないわけがない。
目利き同士ゆえ、それぞれが推薦する本に対する評価が一致するかといえば、予想に反して意見が合う方が珍しく、相手が高評価を与えている本に対して「いや、ほんとにどこが面白いのかさっぱりわからない」(大森)とか「この淡々としているのがいいの? 盛り上がらないじゃん(笑)」(北上)という侃々諤々ぶりだ。
むろん批判が手加減抜きなぶん、ホメも全力。なかでも北方謙三『水滸伝』に対する北上さんの発言は熱い。いわく「日本の大衆小説九十年の歴史はこの作品を生み出すためにあったと言っても過言ではないと書評に書いちゃったよ(笑)」。ここまでおススメされたら、そりゃ読みたくなるってもんです。実際、僕は北上さんの推薦につられて『水滸伝』読みましたもん。
メインとして取り上げているのは、2004~2007年度のおススメ本とオールタイムベストを合わせた136冊だけど、同じ著者の最高傑作を論じあったり、テイストが似ている小説を挙げていったり、話は豊かに脱線していくので、参照される本は軽く1000冊は超えているはず(たぶん)。
「なんか面白い本ないかな?」というお悩みは、本書がすぐさま解消してくれる。ただ困ったことに、読みたい本が増えすぎて、どれから読んだらいいかわからなくなるという別の悩みを抱えてしまうけど。

  • 廉価でも好著や良書がざっくざく

    『文庫本玉手箱』
    坪内祐三/文藝春秋/2300円

    何かと手軽な文庫本は読書人にとってありがたい存在だ。だけど、膨大に出版されている中から良い本を選び出すのはかなり大変でもある。そこで、この玉手箱の出番である。開いてみれば、小説や評論にエッセイまで、出るわ出るわの200冊。無類の本好きの著者によって選ばれたシブめのラインナップがたまらない。これでもう年末年始は読む本に困らんよ!
  • こういう本の読み方があってもい~じゃない

    『功利主義者の読書術』
    佐藤 優/新潮社/1680円

    「外務省のラスプーチン」こと佐藤 優。そんなコワもての彼が読書指南をするにあたってチョイスした本は──えっ、『負け犬の遠吠え』やホラー漫画『うずまき』!? 実用書ではない古典や漫画、タレント本を役立つように読み解くことが本書の狙いだ。一風変わった本との向き合い方だが、意外な本から思わぬ叡智を引き出せたりもするので、お得なことは間違いなし。
  • 小説よりおもろいブックガイド!?

    『独断流「読書」必勝法』
    清水義範、西原理恵子/講談社文庫/660円

    怖いもの知らずの漫画家と博識な小説家のタッグがお届けするブックガイドである。『坊っちゃん』や『ハムレット』のような名作はもちろんのこと、ミステリーや泣ける物語までが論じられている。それらについて清水がツボを押さえた紹介とウンチクを繰り出し、サイバラが迫力ある突っ込みを入れていく。このダブルパンチをくらえば、君も小説を読みたくなるはず!?
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目利きのおススメはコレ! 厳選BOOKガイド

斎藤哲也=文
text TETSUYA SAITO

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