オトコの好奇心が深まる1冊をご紹介!

失敗に負けない力を身に付けるための本

2009.03.02 MON


回復する力さえあれば失敗はすべて糧になる 『回復力』 畑村洋太郎/講談社現代新書/756円
社会人1年生は、失敗するのも仕事のうちだ。失敗から学び成長すれば、新たな仕事へと還元できる。失敗学を提唱し、大小様々な失敗の相談をうけてきた著者によれば、どんな優秀な人でも失敗は避けて通れない宿命だという。むしろ問題なのは、失敗からうまく回復できる力があるかどうかだ、と。回復力がなければ、失敗に潰されて自らの可能性も潰してしまうと警告する。
そうならないためにはまず、「人は弱い」と認めることが大事だという。そして、弱さゆえに自分を責めたり、失敗を失敗と認められず悪循環にはまる前に、いさぎよく自分の失敗を認めること。その瞬間から状況が一変して、いろんなものが見えてくるという著者の言葉に、失敗の数では人後に落ちない筆者も深く頷いた。
さらに鋭い指摘は、周りに対し自分のミスをどこまで認めるかは慎重に判断し、「被害最小の原理で動け」とアドバイスしているところだ。確かに社会とは理不尽なもので、よかれと思ってやったことが必ずしも良い結果を招くとは限らない。人の非につけこんで責任転嫁したり、他人の足を引っ張って優位に立とうとする輩もいるのである。
「失敗は成功の母」というが、一歩間違えば命とりになりかねない。万が一のときに備えて、本書で”失敗したときの失敗しない対処の仕方”をしっかり頭に叩き込んでおこう。

  • 必要なのは「関心」と「仮説」

    『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』
    小宮一慶/ディスカヴァー携書/1050円

    私たちはいろんなことが「見えてるつもりで、見えていない」。セブンイレブンのロゴの最後が小文字のnだと気づいている人がどれほどいるだろう? しかし「見える力」があれば、目の前の事象から新しいマーケットやサービスを着想し、株価や会社の動向まで予測できるという。そのために必要なのは「関心」と「仮説」。本書でその具体的方法や実例を知ると、世のなかの見方が変わるだろう。
  • 相手の力も上手に利用する

    『サラリーマン合気道』
    箭内道彦/幻冬舎/1575円

    「やりたいことなんてなにもない」「人の顔色ばかりうかがってきた」「そのことがずっとコンプレックスだった」と冒頭から衝撃的。広告界の気鋭が、挫折と失敗続きの人生で発見した「相手の力を利用して実力以上の仕事をする」コツを紹介。その内容は、常識外れなものや矛盾するものばかりで意表を突くが、人間のいい加減さを仕事に活かす方法をこれほど真剣に伝えた本はないかも。
  • 「知的謙虚さ」が原点だ!

    『榊原式スピード思考力』
    榊原英資/幻冬舎/1000円

    ネット検索時代の今こそ、「自分は何も知らないことを知ろう」と呼びかける。その「知的謙虚さ」を前提とした「自分の頭で考える力」を身につける50のスキルを紹介。常識を疑う、逆の立場で考えるといった思考術から、情報収集などの習慣術、脳を活性化させる訓練術、ディベートを楽しむなどの行動術までを網羅。朝と夜で考え方が変わるほど頭は柔らかいほうがいい、という言葉が印象に残る。
  • 悩んだら原理・原則に立ち返る

    『7つの習慣』
    スティーブン・R・コヴィー・著、川西 茂・訳/キングベアー出版/2310円

    人生すべてにおける成功の原則を説いた大ベストセラー。真の成功には優れた人格が不可欠というのが基本概念で、人格形成によって「私的成功」から「公的成功」へと進んでいくプロセスで実践すべき7つの習慣を提示。個々人の「自立」と「相互依存」の相乗効果が最終目的というヒューマニズムは、アメリカに端を発した金融危機以降、カネやモノの価値を再考しはじめた今こそ読んでおきたい内容だ。
失敗に負けない力を身に付けるための本

※フリーマガジンR25 別冊R22「R22的ブックレビュー」より

日比野来斗=文
text RAITO HIBINO
桜井としき=写真
photography TOSHIKI SAKURAI

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