保険契約者に総額8000億超の現金!?

第一生命の“株式会社化”で景気が上向く!ってホント?

2010.04.01 THU



写真提供/ロイター/アフロ
今日から新年度。経済界の大きなトピックスといえば、第一生命保険相互会社の“株式会社化”と、それに伴う株式市場への上場。だが、これまで株式会社じゃなかったことが、むしろ意外だ。というか「相互会社」ってナニ?

「相互会社とは保険会社だけに認められた特殊な会社形態です」と教えてくれたのは、生命保険の見直しなど個人相談サービスを行うファイナンシャルプランナーの藤川太氏。具体的にどんな形態の会社なんですか?

「相互会社は保険契約者が“社員”となり、社員が相互に助け合う前提で保険事業を行う組織です。生命保険会社も大半は株式会社ですが、第一生命や日本生命といった老舗の大手生保は相互会社が多いですね」

明治時代にスタートした日本の保険は“皆で助け合うためのシステム”という考え方が根底にあって、それを会社化したのが相互会社。建前上は利益を追求するものではないという。しかし、その「相互扶助」の体制がもはや時代に合わなくなっているとか。

「利益を追わないのが前提なので、能動的な資金調達や海外進出を制限されているわけです。そこに来て、保険のメインターゲットである国内の若い世代は少子化で減る一方。縮小するマーケットの中で生き残るひとつの手段が株式会社化です。上場や投資で資金調達力を強化でき、提携や海外進出など、経営の選択肢も広がります。同時に企業買収のリスクも負うわけですが」

ちなみに株式会社化すると“社員”だった契約者は“顧客”という立場になり、契約の状況により株式や現金が割り当てられるという。第一生命の場合、約740万人に株や現金が支給される模様。

「株主数は150万人と国内最多です。また、現金支給総額は8000億円以上ともいわれる。これだけの資金が一気に市場に出回れば、かなりの景気浮揚効果はあるでしょう」

第一生命の成否いかんでは他の大手生保も追随する可能性がある。その動向に、日本経済全体が注目しているのだ。
(榎並紀行/アイドマ・スタジオ)


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト