結構こまめに値段が変わるけど…

電気&ガスの料金はいったいどうやって決まるの?

2010.05.06 THU



写真提供/PANA
意識していない方も多いかもしれないが、4月分の電気料金、ガス料金が値下がりしていた。電力10社、大手都市ガス4社の発表では、電力は7カ月ぶり都市ガスは6カ月ぶりの引き下げだった。実は電気やガス料金は、こまめに値上げや値下げを繰り返している。公共料金だけあって、普通の商品とは異なる仕組みで価格を決めているのだ。

その仕組みを理解するには、まず電力会社やガス会社が、独占企業であることを念頭におく必要がある。例えば電気事業は、そう簡単に興せる事業ではない。また、安定的に供給できる信用力も必要だ。そこで大手10社の独占が認められている。一方で、独占的地位を利用して高い料金が設定されるのを防ぐため、料金の設定・改定には経済産業大臣の認可が必要とされている(現在では、値下げは届け出のみで可能)。

そしてその料金は、独特な設定の計算方式が定められている。「総括原価方式」だ。これは、事業に要する適正な費用(コスト)に、適正な報酬(利益)をあらかじめ上乗せして「原価」を算定する仕組み。つまり、どんな状況になっても、人件費などのコストを回収し、一定の利益が出るよう料金設定がされるのだ。さらにここ数年、料金の上げ下げが激しかったのは、平成8年から燃料(原油、液化天然ガス、石炭の輸入価格)の価格変動分を自動的に料金に反映させる燃料費調整制度が導入されたため。過去一定期間の為替レートや原油価格をもとに自動的に料金を変える仕組みになっており、今では毎月でも料金が変えられる。

だがこの仕組みだと、原油価格が異常に高騰すると料金も跳ね上がる。例えば、一昨年の原油暴騰の影響を受けた昨年の春は、経産省の要請で値上げ幅を圧縮。この圧縮分のコストは、実は昨年4月から今年3月までの1年分に薄く上乗せされていた。この上乗せ時期が終わったから、4月分の料金が下がったのだ。なるほど公共料金、“民”のメカニズムだけでない安定を重視した仕組みになっているのである。
(上阪 徹)


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