養成スクールも開講で注目度UP

どうしたらなれる? 収入は?「社会起業家」というお仕事

2010.05.20 THU



写真提供/時事通信社
社会起業家というワードを耳にする機会が増えてきている。書籍の出版やメディアの特集が増え、この4月には民間ビジネススクール「社会起業大学」も開講。また、世界最大級の支援団体「アショカ」が日本支部を設立との報道もあった。一般的に「ビジネスの手法で社会的問題を解決する仕事」といわれる社会起業。しかし、普通の起業家とどう違うのか? 芝浦工業大学大学院工学マネジメント研究科の渡辺孝教授に聞いた。

「社会起業に大切なのは“社会の問題を解決しようという意志”と“これまでの社会にない視点や仕組み”の2点。普通の起業は“ビジネスとして成立するかどうか”なので、そこが大きな違いです。組織形態は、NPOでも株式会社でも個人でも構いません」

具体的には、貧困層に担保なしで少額融資を行う『グラミン銀行』や、途上国で学校や図書館を建設する『ルーム・トゥ・リード』が有名。日本でも、病児保育を提供する『フローレンス』やホームレスの自立支援を目的とした『ビッグイシュー日本』など、徐々に浸透しつつあるようだ。もしかして、ひと儲けしている人も増えているのでは?

「注目度は高まっていますが、日本では自らやる人はまだ多くないと思います。そもそも、社会的問題を解決したり、お金が回らないところに回すのが目的なので、基本的には儲かりません。お金を稼ぐというモチベーションではないんですよ」

とはいえ、ある程度収益が上がらないと事業の継続もできないはずだが…?

「アメリカでは寄付を元手にしているケースが多いですね。趣旨に賛同した大手企業や資産家などが寄付や出資を行いますが、出資者にどういったメリットがあるか、いつまでにどんな成果を上げられるかをコミットメントしなくてはいけない。これにはビジネススキルが必要です」

日本で社会起業への興味が高いのは、企業に勤める30代半ばが多いとのこと。数年後、今のR25世代の中から、社会を変革する社会起業家が現れるかもしれない。
(笹林 司)


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