達人の“頭の中”に侵入セヨ!

第6回 熱血酒類メーカー社員の頭に侵入セヨ!

2010.12.24 FRI

達人の“頭の中”に侵入セヨ!


奈良匠氏(サントリー酒類株式会社勤務)。スピリッツ事業部 ウイスキー部所属。最近気になっているのは「女子会」という存在なんだとか

生の声に勝るアイデアはなし!?



今回話を伺ったのは、最終回&年末のこの時期にふさわしいビジネス達人。酒類メーカー・サントリーの奈良匠さんだ。というのもサントリーは、昨今のウイスキー&ハイボールブームをけん引している会社。忘年会が続くこの時期、「昨日飲んだ!」という人も多いと思う。さて、気になる奈良さんのお仕事とは?

「『角瓶』と『トリス』というウイスキーのブランドマネージャーをしています。前は営業だったのですが、2年前に念願かなってウイスキー部配属になりました。実は、ウイスキー好きが高じて入社したようなもの(笑)。好きなウイスキーの良さを知ってもらおうと奔走していたので、今のようなハイボールブームが来て、本当にうれしいです」

なんと、ブームの火付け役だったとは! こんな大ブームを生んだアイデアとは一体?

「営業や宣伝、広報など、色々な部署の社員にやる気になってもらうのが私の仕事。だから、私だけの力じゃないんですよ。ただ、私にとっては飲みに行くのも仕事のうち。プライベートでもまわりのお客様の飲み方や注文、メンバー構成なんかは気にしますし、飛び込みでリアルな声を取材させてもらうこともあります。チーム全員で生の声を集めた結果、今愛されるハイボールの濃さを発見し、訴求力のあるCMのイメージも固まりました。つまり、アイデアの種は全部お客様からいただいたんです」

外に出て、マーケティングを徹底したことが成功のカギなのか。ハイボールに関してはブームどころか定番になった感もあるが、今もアイデアの種を探している?

「もちろんです! 目下、9月に発売された『トリス』について、何か新しいことを仕掛けてやろうと考えています。サントリーの社訓は『やってみなはれ』。新しいチャレンジに対してすごく意欲的な会社なんです。会社全体の雰囲気に後押しされながら、頭をひねっている状態ですね。ただ、飲みながら同僚と話し合うことも多いので、次の日になるとアイデアを忘れていたり、盛り上がった割に現実的じゃなかったり…ということも(苦笑)。でも、自分もウイスキーを飲んで“お客様”の立場になることで、魅力を再確認できるんです。アイデアの種はターゲットの近くにしか落ちていないと思いますよ」

なるほど、あくまで現場に行くことが大事なのか。やはり、ビッグアイデアは偶然降ってくるものじゃないようだ。まずは自分のフィールドをしっかり見定めると、ビッグアイデアにグッと近づくかもしれないな。
「どうやって撮ったの!?」と監督に詰め寄りたくなるのがこのシーン。ブルーレイ&DVDで何度も観れば…それでもわからないかも…

ラストシーンをどう観るかはあなた次第!



祝『インセプション』ブルーレイ&DVD発売、そしてレンタル開始! ラストシーンに対する反響は大きく、何度も観返す人が多い模様だ。読者諸氏の中にも、一度レンタルして観たけど、やっぱり購入した、という人がいるのでは?

というわけで後編では、すでに『インセプション』DVDを特典映像までコンプリートしたという、サントリー・奈良匠氏に引き続きインタビュー。『インセプション』について語っていただこうと思う。感想を聞かせて!

「やっぱり結末が印象的でしたね。あの終わり方、『え?それってどうゆうこと?』って思いました。説明できる人がいるなら、ぜひ聞きたいです」

たしかにラストシーンに関しては、この連載中も何度か物議を醸したポイント。気になる人は、今すぐブルーレイ&DVDを観てもらいたい。では、夫として、父として、主人公に対して思うところはある?

「仕事も家庭もいろいろと大変な人なので、映画を観終わった今はとりあえず『お疲れさま』と言ってあげたいですね。正直、自分の平凡な幸せを噛みしめました(笑)。主人公のようにスペシャルな能力を使って仕事ができるのは幸せなことですが、仕事も家庭も円満であることも、また幸せ。私はがむしゃらに働くだけじゃなく、家庭も大切にできる男になりたいです」

言われてみれば、主人公は仕事だけじゃなく家庭に関してもちょっと特殊。そういう観方もできるのね。ところで、『インセプション』から、ビジネスに生かせそうなアイデアの種は見つかった?

「映画のタイトルにもなっている『インセプション』は、アイデアを盗むだけじゃなく植え付けるという超難関の任務。あんなことが本当にできるなら、主人公には日本中の人が『ハイボールを飲もう』と思うよう、片っ端からアイデアを植え付けてもらいますよ(笑)。でも当分あの技術は実用化されないと思うので、CMやプロモーションで自分なりに頑張っていこうと思います。若々しいディカプリオに『トリス』を飲んでもらって、オトナの渋みがある渡辺謙さんに『角瓶』を飲んでもらうっていうCMはアリかもしれないな」 とうとうこの連載も最終回。
ビッグなブームをけん引する熱血社員から、
アイデアの種の在り処を聞き出すことができた。
といっても、答えは非常にシンプル。
自分が闘いたいフィールドに
きちんと自分の足で立て、ということだ。

この連載を最後まで楽しんでくださった
読者諸氏には、
ぜひ映画『インセプション』も
最後までお楽しみいただきたい。
最後の瞬間まで惹きつけられること間違いなし。
映画『インセプション』のブルーレイとDVDは
好評発売中だ!

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