果たしてホントにとれるのか?

社長自ら取得の例も…オトコの“育休”最前線

2011.07.21 THU


昨年8月、女児が誕生した際に「育児休暇を取る予定」とコメントしたイギリスのキャメロン首相。イギリスではブレア元首相も育児休暇を取得した
画像提供/AFLO
育児・介護休業法が改正され、昨年よりすべての父親が必要に応じて育児休暇を取得できるようになった。一昨年度の取得率は1・72%と決して高くないように見えるが、日本に男性の育児休暇は根づくのだろうか。ワークライフバランスに詳しい東レ経営研究所の渥美由喜氏に話を聞いた。

「状況は良い方向に変わり始めています。学生時代に家庭科を学び、家事に抵抗のない男性が子どもを持つ世代になったり、出生率低下を食い止める父親の子育て応援プロジェクト“イクメン”がブームになったりと追い風が吹いていますね」

実際、男性が育児休暇を取りやすいよう環境整備を行っている企業は徐々に増えている。

たとえば大手電機メーカーのシャープは、男性従業員の育児休暇の存在やサポート制度の内容を社内メールで発信。昨年度の取得数は、前年度比約4倍の211人に増加した。また、IT企業のサイボウズは、小学校入学まで最長6年の育児休暇制度を導入。社長自ら取得した。「社長の取得をきっかけに、男性でも育児休暇を取っていいんだという意識は高まったように感じます」(同社・社長室)。

「地方にも力を入れている中小企業はあります」と渥美氏が教えてくれたのが、岐阜県で道路標示などの設置を手がけるアース・クリエイト。男性の育児休暇を推進し、該当者の約半分が取得しているとのこと。仕事に対する家族の理解が深まり、社員のモチベーションアップや人材の定着につながったいい例だという。

渥美氏いわく「男性の育児休暇が徐々に浸透している今の日本は、40年前のスウェーデンの状況に似ている」とか。現在、男性の4割が育児休暇を取得する同国で調査したところ、役職別では経営陣の男性の取得率が最も高いとのこと。日本でも、出世するには育児休暇を取れるくらいの自己マネジメント力が必要になる日がくるかもしれない。
(笹林 司)


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