日本企業も続々と出資する

潜在成長率は年5%超! ロシア市場の実力はいかに?

2011.07.28 THU


トヨタ、日産、カネボウ、ユニクロ、住友物産…、名前を聞けば誰もが知る日本を代表する企業だが、いずれもロシアに進出しているという共通点がある。他にも、現地に工場建設を予定している企業は多く、成長市場として日本の経済界が注目しているのは間違いない。しかし、ロシアはリーマン・ショックの影響で、2009年の実質GDP成長率はマイナス7.8%。世界各国の中でも下落幅の大きかった国だ。今後も安定した経済成長を望めるのだろうか?BRICs経済研究所代表の門倉貴史氏に詳しい話を聞いた。

「2009年のマイナス成長は、リーマン・ショックによる世界需要の減退で資源価格が下落したから。価格が回復した翌年の成長率は4%とV字回復しています。今年も資源価格は高騰していて、成長率は4%後半から5%前半の予想。経済には力強さが感じられます」

実はロシアの経済は原油と天然ガスに大きく依存している。1990年代前半のハイパーインフレや、1998年の通貨危機によるどん底の経済から脱出できたのも、2000年代からの世界的な資源価格高騰のおかげなのだ。

「加えて、プーチン政権が政治主導で行った資源関連企業の集約化・大規模化なども功を奏しました。また、累進課税をやめて、所得の多寡によらず一律の税金を課すフラットタックス税制を導入したことで、労働意欲が向上して経済成長に一役買ったともいわれています」

しかし、資源頼りの経済はあまりに不安定なのでは?

「そういった意見もありますが、新興国需要の高まりなどで、当分は資源高のトレンドは続くでしょう。それに、2014年ソチ五輪や2018年サッカーW杯の開催までは、インフラ整備需要などでGDPは成長すると思いますよ」

2020年までの潜在成長率を年5%超と予想する門倉氏。少なくとも、今後10年はロシアの経済発展は続きそうだ。
(笹林 司)


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