ヨウ素、石灰石、メタンハイドレート…

「資源小国ニッポン」が世界に誇る意外な「資源」

2011.09.15 THU


水溶性天然ガスを採取する時の地下水に含まれるヨード(千葉・長生村)。千葉県のヨウ素の埋蔵量は世界の約30%を占めるという
画像提供/読売新聞/アフロ
日本は天然資源に乏しい国、というイメージが強い。しかしそんな日本にも、世界有数の生産量を誇る資源がある。建築材料になる石灰石などが有名だが、実はヨウ素もそのひとつ。これは原発事故で有名になった放射性ヨウ素(ヨウ素139)ではなく、自然界にもともとあるヨウ素127のこと。甲状腺ホルモンの成分で、人間にとって必須ミネラルのひとつであり、「ヨード」の名でも知られる。ヨードを製造する関東天然瓦斯開発によると、液晶、レントゲンの造影剤、殺菌・防カビ剤、医薬品などにも利用されているそう。日本の生産量は世界2位で、貴重な輸出資源でもあるという。

「日本のヨウ素は、主に千葉県の地下1000m辺りの地層水のなかにメタンガスと一緒に含まれています。地層水の汲み上げで地盤沈下が起きないよう年間採取量を制限しているため、埋蔵量はこの先何百年分もあります」(独立行政法人産業技術総合研究所・金子信行氏)

ヨウ素の供給は今後も安泰のようだが、ほかに今後日本で新たな地下資源が見つかる可能性は?

「現在、経済産業省の計画で海底熱水鉱床の開発が進められています。海底熱水鉱床とは、海底に金属が堆積しているもので、海底鉱山の候補として期待されているんです」(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構・児玉敬義氏)

日本の周辺では伊豆・小笠原海域、沖縄海域で見つかっている。

「他国水域の海底熱水鉱床と比べ、700~1600mと浅い場所にあるのと、金や銀の含有量が多いことから、技術的にも経済的にも有利と見られています」(児玉氏)

さらに海底には、石油に比べてCO2排出量が少ない天然ガスの水和物であるメタンハイドレートも多く眠っているといわれている。日本は国土面積こそ狭いが排他的経済水域の面積はなんと世界6位。開発の視野を海洋に広げれば、意外にも「資源大国」の可能性が潜んでいる!?
(駒形四郎)


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