なんだか美味しいビジネスモデル?

ところで「格付け会社」は誰からおカネをもらってるの?

2011.10.06 THU


アメリカ国債を格下げしたのは、S&P。政治的な手続きの問題で、利払いが遅延する可能性があることが、格下げ理由だった、と山崎さん
写真提供/GettyImages
この数カ月、各国の首脳や投資家たちが神経をとがらす格付けの動向。ムーディーズやS&Pという名前はよく見かけるが、格付け会社とはいったい何か。経済評論家の山崎元さんはいう。

「債券投資などで、お金を貸している側は、貸したお金をちゃんと返してもらえるか、常に一定のリスクを抱えています。ところが、このリスク評価は難しいので、専門家に分析・判断を委ねたい。そこで登場したのが、格付け会社です。お金を借りる側は、自らの返済能力を評価(格付け)してもらうことで、お金を借りやすくなるわけです」

すると格付け会社は、格付け対象からお金をもらっている?

「そうです。通常は債券を発行する主体、つまりお金を借りる側から手数料をもらう。これが本業。しかしこれ以外にも、勝手に格付けを発表する“勝手格付け”があります。国を対象とする“ソブリン格付”も、実はそのひとつです」

それにしても、なぜここまでの影響力を持つに至ったのだろう。

「お金を貸す側が、借り手の返済能力を自分で判断するのは難しいので、どうしても格付けを参考にしたくなる。結果的に相場への影響が大きくなります。そうなると、さらに多くの投資家が格付け会社の格付けを気にするようになる。実際、投資不適格と判断されると、機関投資家が一斉に債券を投げ売りすることもありえます。また、格付け会社が自分たちの商売のために戦略的、政治的に動いていることも大きいでしょう」

世界に衝撃を与えたアメリカ国債格下げも何らかの営業的、政治的背景があったのでは、と山崎さん。

「でも格下げしたのに、実際には米国債の価格は上昇(利回りは低下)したんですね。日本も過去、同じようなケースがある。これで信用できる存在といえるかどうか。なのに、国や市場が振り回される状況はやはり好ましくないでしょう」

鵜呑みにせず、冷静な対処を。そんな声もあるのだ。
(上阪 徹)


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