ずっと見つめ合うのもヘンじゃない?

「目を見て話す」はホントにビジネスマナーなのか?

2011.11.17 THU


相手に向ける視線は強弱により「凝視」「注目」「眺める」「泳がせる」「そらす」の5段階に分かれ、強さによって与える印象が大きく変わるそうだ
画像提供/Getty Images
対面で話をする時、一般的なビジネスマナーでは「相手の目を見て話す」のが良いとされている。しかし、あまり凝視し続けると攻撃的な印象を与えてしまい、かえって不快に受け取られることも考えられる。不快感を与えず、マナーにも反しない会話中の視線とはどういうものなのか?

「会話というのは話し手がコントロールし、聞き手はそれに従う“主従の関係”で成り立っています。従属者の役割を担う聞き手は、支配者である話し手から目を離さずに追いかけ、支配者である話し手は従属者の動向を気にすることなく自分のペースでその場をコントロールする必要があるのです」と語るのは『外見から心理分析ができる本』の著者で立正大学心理学部の齊藤勇教授。つまり、自分が話している時は適度に視線を外し、相手の話を聞いている時はじっと目を見るのが望ましいというのだ。いったいなぜなのか?

「聞き手が話し手から視線をそらすのは話を聞いていない証であり、話し手のプライドを大きく傷つけてしまいます。逆に、支配者である話し手が聞き手を凝視すると不要な威圧感を与えてしまいます。聞き手に忠告を与えたり、厳しく言い聞かせる場合にはそれも有効ですが、通常の会話であれば聞き手をじっと見つめながら話すのは避けた方がいいでしょう」

また、聞き手を凝視して話すのは不自然な心理状態の表れであるとも齊藤教授は指摘する。

「嘘を見破られたくない時や、話を大げさに誇張して話す時などは、自分の話の内容を信じてくれているか不安になるため、つい聞き手を見据えてしまいます。動揺を見透かされまいと、かえって不自然な状態をつくってしまうんです」

人間の目には感情的なメッセージを伝え、読みとる能力が備わっている。それだけに、あらぬ誤解や不快感を与えることのないよう、視線の向きには十分気を付けたいものだ。
(榎並紀行)


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