日本の上場企業平均は4.6%

「利益率」が高い業界はどこ?

2012.03.15 THU


時価総額で世界一を走るアップルは、1月に発表した四半期業績で売上高約3.7兆円、純利益約1兆円と発表。さすがの高収益体質である
画像提供/GettyImages
多くの企業が決算期を迎える3月。業績で気になる指標のひとつが「利益率」、いわば「効率的に稼ぐ力」だが、さて日本企業は? マネックス証券のチーフ・ストラテジスト広木隆氏に聞いた。

「日本では、2011年4月‐12月期、上場企業全体で売上高営業利益率は4.6%でした」

では、売上高営業利益率が高いのは、どんな業界なのだろうか。

「真っ先に挙げられるのは、製薬業界でしょう。薬は昔から“薬九層倍(くすりくそうばい)”と呼ばれ、原価1割で利益9割といわれるほど利益率がいい。そんな“九層倍”の現代版が、ネット関連企業です。例えばグリーの今期会社予想の営業利益率は50%です」

同じく、ヤフーが54%、カカクコムは48%、ディー・エヌ・エー42%と軒並み利益率が高い。

「小売業の営業利益率は平均で5%程度。家電量販店は薄利多売で3%程度ですが、ネット通販の楽天やスタートトゥデイの足元の実績は2割前後です」

逆に営業利益率が低いのは?

「特殊要因を除いて構造的に低いのは、商社などの卸売業。ただ、これは取扱高(売上高)が巨額だから。実際、営業利益額では大手商社がランキング上位に名を連ねます。一方、今、利益率の低下で厳しい状況にあるのは、電機業界です。一方、今期は赤字で利益が出ない会社もありますが、もともと利益率が低い。製造業全般に言えることですが、安売り合戦に加え、人件費や法人税が高い日本企業は利益が出にくい状況になっています」

実際、会社予想では、ソニーがマイナス1.5%、シャープが0%、パナソニックは0.4%。他にも、鉄鋼、海運、電力、繊維、建設などの業界が厳しいという。

「ただ、製造業でも利益率の高い企業はあるんです。例えば機械のキーエンスの前期実績は47%、電気機器のファナックは43%です」

やはり問われるのは、各企業の創意工夫ということか。
(上阪 徹)


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