都会から離れてストレス減!

「サテライトオフィス」じわり拡大

2012.04.09 MON


ITコンサル/開発会社ダンクソフトの神山町での仕事風景。部門を問わず様々な社員の第2の仕事場になるのがサテライトオフィスの魅力だ
東日本大震災以降、地方にサテライトオフィスを構える首都圏の企業が相次いだ。こうした動きを踏まえ、積極的にサテライトオフィスを誘致する地方自治体も登場している。なかでも活発なのは徳島県の神山町。山間部にある同町はインターネット環境の充実をウリに、空き家をサテライトオフィス化することを首都圏企業にPR。昨年から今までに6社がサテライトオフィスを設けた。

そこで気になるのがこれらの企業の狙い。通信環境がよく、テレビ会議などでコミュニケーションが可能なことや、首都圏に比べ賃料が安いのは分かるが、不便さもあるはず。それでも遠く離れた場所にオフィスを構えるのはなぜなのか。医薬分野専門の翻訳会社ベルシオンの大村正樹さんは、オフィス開設を決めた理由をこう語る。

「長時間黙々と作業することが多い翻訳の仕事は、ストレスへの対処が大きな課題です。1つのプロジェクトを行う期間だけでも神山町に滞在し、自然豊かな環境で働けば精神的負担が軽減されるのではないかと考えました」

また、各地のフリー翻訳者とかかわることが多い同社は、コミュニケーションの場としても期待する。

「地理的な問題でなかなか会えないビジネスパートナーも多いのですが、地方に拠点を置けば距離が近くなる方もいます。共同作業も行いやすくなり、お互いの理解や信頼が増すことも期待されます」

同じく4月からオフィスを開設するNPO向けコンサルティング会社のソノリテは、地元住民も雇用する。代表の江崎礼子さんは「環境が異なる地方で地元の方と事業を行うことは貴重な経験。そこで体験した文化や触れ合いは、ビジネスに生きるはずです」と話す。

サテライトオフィスの狙いは様々だが、各社とも地方ならではの特徴を生かしたワークスタイルに期待をかけている。今後、どこまで普及するか気になるところだ。
(河合力)


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