クラウドより便利?

PCリモートソフトの実力は?

2012.06.17 SUN


会社PC、自宅PC、そしてスマホにタブレット。ビジネスマンが複数の端末を使いこなすことは、もはや当たり前になりつつある。でもなかには、「目当てのファイルが自宅PCにしかない、困った!」なんて経験がある人も多いのでは?

そこで便利なサービスといえばクラウド…ですが、今回注目したいのはPCリモートソフト。これは、所定のPCを別のPCやスマホ、タブレット端末からネットを介して遠隔操作できるというもの。あまり聞きなれない名前だけど、どんな用途があるの? スマホやPCに関する雑誌やムックを数多く手掛ける中筋義人さんに聞いてみた。

「PCリモートソフトのおもな用途は、『データの取り出し』と『作業環境』のふたつです。データの取り出しとは、自宅PCにしか入っていないデータを仕事場などで確認したいというケース。一方、作業環境とはスマホやタブレットでは使えないソフトを間接的に操作できること。たとえば、PCにしか対応していない画像編集ソフトなども、このソフトを使えばスマホやタブレットでも操作ができます」

「データの取り出し」に関してはクラウドを使う人が多いけど、どこが違うの?

「クラウドはデータをサーバー上に置き、いろいろな端末で同期して利用する仕組みなのに対し、PCリモートソフトはあくまでPCを遠隔操作するだけ。PCリモートソフトでファイルを探すことはできますが、その後クラウドに入れたり、メールで送らないとファイルは手元に届きません」

とはいえ、遠隔操作だけでもそれなりだと思いますが、PCリモートソフトを使っている人ってあまり見かけない気が…。何か問題点があるんでしょうか?

「まず、リモート操作が可能なソフトやアプリは価格が高く、低価格のものは設定が面倒なものが多い点。また、ネットワーク環境によっては使えなかったり、ネットワークを介すことで表示に遅延が生じるなど、操作性に不安が残ることです」

ほかにも、企業の場合はセキュリティ面での問題も大きいとか。もし、IDとパスワードが流出したり、PCリモートソフトを入れた端末を紛失した場合、PCが完全に乗っ取られる、第三者が企業の環境に入れてしまうなどの可能性があるため、導入を禁じている企業もあるという。では、PCリモートソフトの有効は使い方ってあります?

「たとえばPCの使い方がわからない人に遠隔操作で教える際などに便利です。私自身、母のPCにリモートソフトを入れて、遠隔で使い方を教えています。ドコモでは遠隔操作でスマホやタブレットの使い方をサポートするサービスもはじまりました。あとは、クラウドに保存し忘れたデータを取り出す『最後の手段』ではないでしょうか。手元の端末でPCを操作できる点には大きな可能性を感じます。今後、さらに画期的な使い方が出ることを期待したいですね」

もし、使うのであれば自己責任での利用が原則。外に出ることが多い人や端末間でのファイルのやりとりが多い人。つい、うっかりデータを忘れてしまいがちな人には、いざという時には頼りになりそうです。
(船山壮太/verb)

※この記事は2012年02月に取材・掲載した記事です

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