公務員には「希望公認制度」があるけど…

出世しない権利、認めてもらえる?

2012.09.20 THU


中間管理職は、たしかに“しんどい”イメージがありますね。神内弁護士が言うように、「今振り返れば昇進してよかった」となれば大団円ですが…
イラスト/中村 隆
一般社団法人・日本経営協会の調査によると、入社3年前後の社員の37.4%が「昇進したくない」と考えているそうだ。出世を望まない20代が増えている、とは前から言われているが、3人に1人超とは確かに驚きだ。

もっとも、その理由は必ずしも「責任を負いたくないから」とは限らないだろう。「専門職として現場で仕事を続けたい」という人だっているかもしれない。だが、実際問題として、会社組織の中で“出世拒否”は可能なのか? 民間企業の人事部で8年間働いた経験があり、人事労務に詳しい弁護士の神内伸浩さんに伺った。

「人事権は使用者側にあるので、法的には拒否できませんね。公務員の場合、家庭の事情や精神的ストレスなどの理由で降格を認める『希望降任制度』がありますが、民間企業にこうした制度は私が知る限り、存在しません。人事を拒めば、懲戒処分の対象になり得ます」

あら、けっこう厳しいんですね。

「とはいえ、実際には当人の意を汲んで現場に残したり、別の部署へ異動させるなど、温情的な対応を取る企業がほとんど。辞令を出す前に、直属の上司からさりげなく打診するパターンも多い。懲戒は、あくまでも最終手段なんです」

管理職になると残業代がつかなくなって、むしろ収入が減るから嫌だ、なんて人もいますが。

「じつは私自身も民間企業時代に、そういう経験をしました。でも、それはたいてい一時的なもの。人の上に立ってマネジメントする仕事の面白さを知る意味でも、昇進のチャンスがあるなら受け入れた方がいいでしょう」

昇進辞令は能力を認められた証拠。長い目で見れば給与も上がるだろうし、人間の器を広げるチャンスだともいえる。ちなみに、彼女や奥さんに対するマネジメントスキルも身につきますかね?

「同じ人間対人間の話なので、その可能性も大いにありますよ(笑)」
(石原たきび)


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