あれ? 就職難じゃなかったの?

正社員不足の企業が多いって本当?

2012.10.18 THU


「わかものハローワーク」。 正社員での就職を目指している35歳未満の就職をサポートする目的で、東京・愛知・大阪に10月1日より設置された
画像提供/読売新聞/アフロ
「正社員になれない若者が増えている」とはよく聞く話。有効求人倍率も0.8倍程度と雇用情勢は厳しいまま…。と思いきや、意外にも「正社員が足りない」という話が。厚生労働省が発表した最新の労働経済動向調査によると、“正社員が不足している”と回答した企業は“過剰”と答えた企業を5四半期連続で上回ったという。あれ? 正社員への就職は厳しいんじゃなかったっけ?

同調査を実施した雇用・賃金福祉統計課によれば「有効求人倍率は、全体の平均。業種によっては人材不足の企業も少なくありません」とのこと。具体的には「医療,福祉」「運輸業,郵便業」などの業種で特に正社員が不足している。きつい、待遇が悪いといったイメージが先行し、企業は採用したくてもなかなか採用できないのだとか。

「でも、よく誤解されがちなんですが、正社員が不足している企業=条件の悪い企業とは限りません」

そう語るのは、若年層向け人材紹介所『就職Shop』の木村樹紀さん。こちらでは「知名度は低くても良質な中小企業」への就転職を支援しているが、知名度とイメージを優先して仕事探しをする結果、正社員になる機会を逃している若者が多いという。

「事業内容がしっかりしていても一般になじみの薄いものを扱っていたり、立地条件が悪かったりすると応募をためらってしまうんです」

同サービスの求人企業には、例えば「天井クレーンの企画設計・保守・施工を手掛ける従業員10名の製造業」とか「工業用電熱式ヒーター製品を製造販売する従業員40名の企業」などがある。確かに“わかりやすい企業”とは言いがたい。だが、日本の99%は中小企業(総務省「事業所・企業統計調査」)。当然そこには、知名度は低くても良質な企業は多い。「人余り」だの「リストラ」なんて話を聞くと不安になる人も多いだろうが、しっかり探せば、「正社員の職」は結構たくさんあるみたいですよ。
(笹林 司)


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