NTTコム、ベネッセetc.アパレル&IT業界が先陣

日本企業「ミャンマー争奪戦」

2012.11.01 THU


現地の縫製工場の様子。進出を狙う日系企業のなかには、まずは現地の工場に生産を「委託」し、試験的にはじめるところも多い
撮影/Eitaro Kojima
最近、世界のビジネス界が熱視線を注ぐ国がある。東南アジアの新興国ミャンマーだ。10月15日、全日空は中心都市ヤンゴンへ直行便を就航した。出張客などビジネス需要の取り込みを狙う。同17日にはNTTコミュニケーションズも拠点を開設。他業界もこぞって進出を検討している。背景にあるのは、同国の高い経済成長率と投資環境の改善だ。アジア開発銀行の予測によれば、同国の2012年の経済成長率は6.3%。13年も6.5%と高い伸びが期待されている。JETROアジア経済研究所の工藤年博氏はこう話す。

「きっかけは11年3月に起きた、軍事政権からの民政移管です。米政府の経済制裁が緩和されたことにより、天然ガスや銅などの天然資源と豊富な人材に魅力を感じていた企業が、進出しはじめたのです」

いち早く反応したのが、低コストで良質な労働力を求める製造業。自動車や金属などの大型投資が必要な業種については、“インフラが整うまで様子見”の慎重派が多いなか、少なめの投資で事業展開できる縫製業は動きが早いという。

「今年4月にヤンゴン工場を稼働させたファストファッションのハニーズは生産が良好で、580人(8月時点)の従業員を17年春までに5000人に増やす、と報道されています。また、7月に現地工場で知育玩具の試験生産を行った教育・出版のベネッセ・コーポレーションでは、同社の中国生産に対し作業効率が22.7%アップ。来年はさらに生産数を増やす予定です」

さらに積極的なのが、日系IT企業によるオフショア開発だ。

「08年の第一コンピュータリソースの進出を皮切りに、09年には大和総研、今年4月にはサイバーミッションズ、現在子会社設立中のNTTデータと続いています。ミャンマー語と日本語は語順が同じせいか、現地の方は日本語習得が早い。そんな背景もあります」

業種にかかわらず、まずは観光がてらの視察はいかが?
(池尾 優)


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