誰も知らないクルマの雑学 第3回

高級車が世界で売れまくってる!?

2013.02.27 WED


写真は辰年を記念して中国市場向けに特別製作されたロールスロイス「ファントム」。縁起のいいといわれる数字8にちなんで、8台の限定生産だが、すでに完売。ちなみにお値段は日本円で約9000万円だとか
先進諸国を中心に世界的な景気後退が懸念される昨今。なぜかロールスロイスやフェラーリなどの超高級車が売れている。報道によると、フェラーリの売上高は過去最高の22億5100万ユーロ、ロールスロイスも過去最高の販売台数を記録したとのこと。

一体どこの誰が超高級車を買っているんだろうか?自身もフェラーリを所有する自動車評論家のMJブロンディ氏に聞いてみた。

「ずばり新興国、なかでも中国です。日本でも08年、09年の最悪期よりは売れていますが、リーマンショック前に比べれば、まだ回復中。一方、中国はリーマンショック直後も成長を続け、現在はさらに売れています」

昨年、中国におけるロールス・ロイスの販売台数は2011年に世界1位になったとの報道があった。フェラーリも日本を抜いてアメリカに次ぐ世界第2位とのこと。

「中国の富裕層は、クルマが好きというより、すごいクルマを誇示するために買っている人が多い。だから、人の知らない超高級車が人気になるんです。以前はハマーで、2年ほど前からマセラティが人気になり、今はアストンマーチンやフェラーリが注目されているようです。流行り廃りは早いですよ」

一方、日本の状況はといえば、2011年のロールスロイスの新規登録台数は前年比108.1%、フェラーリは前年比78.3%。その他、いわゆる超高級車の販売台数は、マセラティ前年比86.8%、ポルシェ前年比109.7%、アストンマーチン前年比115.7%、ランボルギーニ前年比165%…など車種によりバラつきが大きい。(※いずれも日本自動車工業会の統計月報2012年1月号より)

どうやら日本の場合、景気に加え、消費者の志向が多様化していることも影響しているようだ。「ITベンチャーの社長=フェラーリ」といった構図は、もはや過去の遺物。お金持ちが欲しがるクルマもPHV(プラグインハイブリッド車)だったりEV(電気自動車)だったり、必ずしも輸入車ではなくなっている。

今後、仮に日本の景気が上向いても、バブル期のように超高級車が売れることはないだろう。それはある意味、成熟した消費社会の姿なのかもしれない。ただ、バブルの残り香をかいで育った筆者としては、ちょっと寂しい気もするんですけどね。
(コージー林田)

※この記事は2012年2月に取材・掲載した記事です

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト