10年連続製造ゼロだけど…どうなるの?

財務相に聞いた「二千円札」の今後

2013.04.04 THU


沖縄県庁や日銀那覇支店などが中心となって行われた「二千円札流通促進キャンペーン」で、沖縄における流通量は右肩上がりで増え続けている 画像提供/PIXTA
日銀が公開した2013年度の日本銀行円発注計画で、二千円札の製造量が今年もゼロになることがわかった。これで04年度から10年連続で製造が見送られた形だ。

そもそも二千円札は、00年7月の九州・沖縄サミットをきっかけに発行されたが、一時的なブーム以降は普及が進まなかった。ピーク時に5億枚あった流通量も、現時点では1億枚強(紙幣全体の1%以下)に減少。日銀には大量の在庫が眠っており、新しく刷る理由がないというのが実情のようだ。

不人気の理由には、自販機やATMの対応が進まなかったことや、日本人の感覚に「2」のつく紙幣がなじまなかったことなど諸説あるが、国として結果を分析するような動きは見られない。新紙幣発行の権限を持つ財務省も、「国民の利用する銀行券の券種は、個々の購買活動を踏まえた選択次第であり、二千円札が利用されない原因を特定することは困難」と、首をひねる。現時点では、特に普及を促すような計画もないという回答だった。

そんななか、例外的に二千円札の人気が高く、流通量が4000万枚を超えているのが沖縄県。券面に守礼門が描かれているというゆかりもあるせいか、二千円札全体の4割以上が沖縄一県で流通していることになる。普通に自販機でも使われており、沖縄ではポピュラーな紙幣として出回っているようだ。

普及の背景には、沖縄の行政と経済界が一丸となって二千円札の流通促進を行い、県内のATMの9割を二千円札の入出金に対応させるなど、地道な努力があったよう。また、本土復帰前には20ドル札を含む米ドルを使っていたことから、県民が「2」の付く紙幣の利便性に慣れていたという説もあるとか。

ちなみに、新札発行の噂として折にふれて出てくるのが「五万円札」の話。景気が刺激されるという人もいるが、にわかには信じ難い。いずれにせよ、二千円札と同じ轍は踏まないでほしいものだ。
(呉 琢磨)


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