いくつになっても人は求道?

天職は見つけることはできるの?

2013.06.18 TUE


いまやっている仕事は自分にとって「天職」なのか? そんなふうに考えたことはないだろうか。本当に自分がやりたい仕事、あるいは輝ける仕事はほかにあるんじゃないかと。とはいっても現実社会では20代前後で就職をし、その後も生活していくためには何かしらの職業に就くことに迫られる。「自分のやりたいこと」をじっくりと探す余裕なんてなく、自分探しを求道しすぎると「ニート」のレッテルを貼られることも。

実際、現在正社員として働くビジネスパーソンはどれだけ「やりたい仕事」ができているのか? リクルートワークス研究所の『ワーキングパーソン調査2010』によれば「一生やりたいと思う仕事を決めているか」の問いに対し「はい」と答えたのは全体の44.9%。年齢別にみると18~24歳が30.0%、25~29歳が38.8%と低く、50~59代が55.7%と最も高い。それでも半数近くはサラリーマン生活の終盤になっても「天職」が見つかっていないのだ。

このご時世、仕事があるだけマシという考え方もあるが、せっかくなら「天職」にめぐり合いたいもの。でも、どうやって見つければいいのだろうか? 『「天職」がわかる心理学』(PHP研究所)の著者で心理カウンセラーの中越裕史さんは「本当にやりたい仕事を見つけることは単なるキャリアアップの視点からは解決できない」と語る。

「本当にやりたい仕事を見つけるためには、自分の心の声を聴き、心の奥底を見つめ直す必要があります」(中越さん)

では、その「心の声」を聴くとは具体的にどういうことなのか?

「今一度、自分の好きなことは何なのかをじっくりと考えてみましょう。多くの人に当てはまるのが、じつはやりたいことは心の奥底にありながらも、それに自分で気づけないというケースです。これには心理学でいう『否認』という心の働きが関係しています。『やりたいことをやるからには絶対に失敗してはいけない』というプレッシャーを感じてしまい、『やりたい』『好き』という気持ちを思い出せなくなってしまうんです」(同)

中越さんは「好きなことをやっているときの充実感と没頭感を仕事で得ることができれば、それこそがまさに天職」という。そして、その「好き」は誰の心の中にも眠っているものだとも。

正直、損得勘定抜きに「好き」なことだけで生計を立てていくのは難しい。だが、心のままに生きる覚悟ができたときに初めて「天職」は見つかるのかもしれない。(榎並紀行)

※この記事は2011年09月に取材・掲載した記事です

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