グローバル競争時代=戦国乱世?

「不良の方が出世する」説の真相は

2013.06.20 THU


『クローズ』『WORST』 髙橋ヒロシ 超不良校・鈴蘭男子高校を舞台に、ひたすら喧嘩に明けくれる不良の青春を描く。映画、ゲームなどのメディアミックスも盛んで、ソーシャルゲーム「クローズ×WORST~最強伝説~」は登録者数250万人を超える大ヒットに (C)髙橋ヒロシ(月刊少年チャンピオン)2002-2013 (C)Konami Digital Entertainment
太平の世と乱世では活躍する人材が異なるといわれる。平時には安定や調和が求められ、乱世には革命をもたらすパワーが必要となるからだ。では、経済のグローバル化で世界規模の競争が加速し、ある意味乱世とも呼べる現代のビジネスシーンにおいては、どんな人材が求められるのか?

「不況で多くの会社が元気を失っている今、求められるのは突破力。具体的には行動力、決断力、交渉力、胆力などに長け、自己主張が強く、人を惹きつけるカリスマ性を持った人材です。そんな人物像にぴったり当てはまるのが、元暴走族、元ヤンキーなど、いわゆる『不良』と呼ばれる若者たち。実際、中小企業ではこうした元不良を重要ポストに登用する経営者も増えています」

こう語るのは『「不良」社員が会社を伸ばす』著者で同志社大学政策学部の太田肇教授。真面目にコツコツやってきた「優等生」からすれば納得できない部分もあるが、言われてみれば動乱期に名を刻む傑物には、なぜか「異端児」が多い。織田信長は幼少期に「うつけ」と呼ばれ、「乱世の奸雄」と評された曹操や戦後復興の立役者である白洲次郎も、かつてはやんちゃな時代があった。「不良と呼ばれた時代に培った反骨精神は、後に大事を成す原動力になる」と太田教授は指摘する。

だが真面目一筋でやってきた者が、今さらツッパっても仕方ない。そこで、ひ弱な(?)文化系が居並ぶ編集部らしく「ならばせめてヤンキー漫画を読んで不良パワーを注入しよう」という結論に至った。さっそく20代の男性200人に「もっとも好きなヤンキー漫画」を聞いたところ1位『クローズ』『WORST』、2位『今日から俺は!!』、3位には『ろくでなしBLUES』がランクインした。どの作品の主人公も不良のトップに君臨する無双の男でありながら、人間味溢れるキャラクターが愛されている模様。

人間力を武器に修羅場をくぐりぬける彼らの姿は、ビジネスの死線を突破する勇気を与えてくれる…かも?
(前田智行)


  • 『ろくでなしBLUES』 森田まさのり

    他校のヤンキー同士の抗争を軸に、主人公・前田太尊と仲間たちの友情を描く。喧嘩最強を誇りながら、権力を誇示しない太尊の愛すべきキャラクターは理想のリーダー像
  • 『今日から俺は!!』 西森博之

    ずる賢い「金髪のツッパリ」三橋貴志、生真面目な「トゲトゲ頭のツッパリ」伊藤真司の両主人公に加え、とにかくキャラの立ったヤンキーが多数登場
  • 『湘南純愛組!』藤沢とおる

    鬼塚英吉・弾間龍二の「鬼爆コンビ」が主人公。喧嘩、暴走族、男の友情など、不良成分が満載の王道ヤンキー漫画
  • 『疾風伝説 特攻の拓』 原作:佐木飛朗斗 作画:所十三

    真面目ないじめられっ子の浅川拓が、ひょんなことから暴走族「爆音小僧」に加入。族の垣根を越えて友情を育む
  • 『ドロップ』原作:品川ヒロシ 漫画:鈴木大 キャラクターデザイン:髙橋ヒロシ

    同名小説のコミカライズ作品。漫画の不良に憧れ、中3の夏に不良デビューした主人公ヒロシ。リアルな不良物語

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