売れるには理由があった!

ファミレスレジ横ビジネスの仕組み

2013.07.25 THU


PB商品の物販では、立地によって品ぞろえを変えるなどの工夫も。「ビジネス街では、手みやげ用として箱詰めの商品が売れる店舗もあります」(勝亦さん) 撮影協力:ロイヤルホスト桜新町店
ファミレスのレジ横といえばオモチャコーナーがつきもの。でもあのオモチャって、誰がどんな仕組みで売っているの? 飲食店コンサルタントの石田義昭さんに聞いてみた。

「ファミレスに限らず、レジ横のオモチャは業者からの委託販売がほとんどで、お店側は基本的に陳列して売るだけ。空きスペースを活用できますし、人件費もほぼゼロなので効率がいいんですよ」

陳列して売るだけということは、“売れたらラッキー”ぐらいのスタンス?

「そんなことはないですよ。商品が売れた場合、その利益の50~70%ほどは業者の収入ですが、30~50%はお店の収入となります。ファミレス業界が躍進した80年代、ある大手チェーンでは全店舗合計で年間2億~3億円の利益があったそうですから、貴重な収入源です」

大幅な利益を生む秘密は、絶妙な商品セレクトだ。

「レジ横の商品は、オモチャの拳銃や指輪など他愛のない商品が中心。それ目当てで玩具店に買いに行くほどのものではありませんが、価格が安いだけに『何かのついでなら買ってもいい』と思ってしまうんです」

とりわけファミレスは家族客が多いため、親が子供に“ついで買い”してあげることも多くなる。さらに店内では、“親が買わざるをえない状況”が生まれやすいんだとか。

「例えば、料理を待つ間に子供が『あれ買って!』と泣き出した場合、周囲に迷惑をかけたくない親が、仕方なく買う…ということはよくあります。コンビニなどと違ってすぐには立ち去れない、ファミレスならではの強みでしょうね」

それが店側の狙いだとしたら、なかなかの計算。おいしいところ取りのスタンスは、もはや見事の一言だ。ちなみにオリジナルのPB(プライベートブランド)商品を売る場合には、意外な相乗効果もあるとか。ロイヤルホストを展開しているロイヤルホールディングスの売店企画担当・勝亦美佳さんはこう語る。

「商品はドレッシングやレトルトカレーなど、実際のメニューをパッケージ化したもの、ご家庭用に再現したものがメイン。単なる売り上げ以上に、商品を購入してもらうことで、自宅でもお店のファンになってもらえるというメリットが大きいですね」

かように奥深いファミレスのレジ横戦略。会計時にチェックすれば、新たなビジネスチャンスが見つかる…かも。
(糸数康文/Office Ti+)

※この記事は2010年7月に取材・掲載した記事です

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