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ドライブレコーダーメーカー躍進!?

2013.07.22 MON


画像提供元/YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)
「1991年に会社を設立したときは、無線機の卸売りがメーンでした。しかし、現在の取り扱い製品は、デジタルビデオレコーダー、防犯カメラなど多岐に渡り、自社で開発した製品が全体の7割を占めるようになっています。これまでは協力工場に依頼してファブレスの形で、自社で企画・開発した製品の製造を行ってきましたが、近いうちに国内で自社工場を立ち上げる計画です」

■無線機で初めての卸売会社
こう語るのは東京・町田に本社のあるエフ・アール・シーの吉田直貴社長だ。

同社は2010年から一般車向けのドライブレコーダーの製造販売をスタートさせ、これまで50万台以上の販売実績を持つ。カー用品店、ホームセンターなどのアフターマーケットにおけるドライブレコーダーのシェアは推計で6割に達し、知る人ぞ知るトップメーカーなのだ。

「若いときから何か自分で商売をしたかった」という吉田社長は、同社を設立する前に勤めていたホームセンターのバイヤーの仕事でもベンチャー精神をフルに発揮していた。

80年代当時、大手メーカーと個人経営の専門店との直接取引がメーンで、仕切値もあってなきがごとしの状態だった無線機の流通ルートに着目。量販店である自社が扱うことで、新しい市場が構築できると考えた。結果、新規ルートの開拓に1年ほどかかったものの、爆発的なヒットとなる。

その成功で自信をつけた吉田社長が、念願の独立を果たして創業したのが、卸売会社のエフ・アール・シーだったのである。社名は「First Radio Communication」の略語で、「First」には無線機で初めての卸売会社という意味が込められていた。

■一般向けは全然売れず

しかし、携帯電話の普及とともに国内の無線機需要は徐々に縮小していき、そこで新たに目をつけたものが、レーダー探知機、車載テレビなどのカー用品分野であった。そのなかで、大手メーカーが5万円以上の価格で業務用に販売していたドライブレコーダーに吉田社長は注目する。

が、焼津にある精密器具メーカーの協力を得て10年に初めて一般車向けドライブレコーダーをカー用品店へ納入したものの、「当初はまったく売れなかった」と振り返る。一般ドライバーの認知度がまだ低かったのだ。

ところが、12年4月に京都で起きた自動車の暴走事故で、ドライブレコーダーに残されていた映像が報道されるやいなや状況が一変し、売り上げが急速に伸び始めた。同じ月に発売した「FT-DK ZERO 2」は8000円弱というリーズナブルな実勢価格だったこともあり、半年間で5万台のヒットを飛ばした。

「市場は低価格で高品質なものを求めていて、中国での委託生産にも乗り出しました。当社の技術スタッフが現地に常駐し、生産過程や出荷段階で厳しいチェックを行っています。中国製につきものの『安かろう、悪かろう』というイメージを払拭して、実勢価格5000円弱で投入した機種は初期の受注段階で1万台のロットを確保することができました」

■こだわるメードインジャパン
そう語る吉田社長だか、生産を中国など労働コストの安い新興国へ全面的にシフトするつもりはない。冒頭のコメントにもあるように「メード・イン・ジャパン」にこだわる考えだ。

その理由の一つが、いま複数の自動車メーカーと純正のオプション製品としての採用交渉に入っていること。先方から要求される高い品質基準を満たすためには、すぐに意思疎通が図れるところにモノづくりの現場を持っていることが重要になるからだ。

「ドライブレコーダーの普及率はタクシーでもまだ30%程度で、一般車であるとわずか数%にすぎません、ドライブレコーダーはまだ黎明期といってもいい状況で、市場拡大の余地はかなり大きいものと見ています」と吉田社長は確かな手ごたえを感じている。

卸売会社からメーカーへと進化をとげた同社の今後の動向からは目が離せそうにない。


記事提供元/YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)

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