西友、サッポロ、DeNA…が続々参入!

「ソーシャル戦略」に企業が熱視線

2013.09.20 FRI


たとえば「出演者」は、こういった形で票が集まった。2位「マフィア」、3位「海女」というところを見ると、みなさん遊び心旺盛のようで…。ちなみに実際のCMでエスパー役を演じたのは、想像の通りあのタレントさんです。詳しくはリンク参照
ユーザーの投票によってCMのストーリーが決まる――。

8月上旬、こんな話題がネット上を賑わしたのをご存じだろうか。仕掛けたのは大手スーパーの西友。CMストーリーとして、“誰が”“どこで”“何をしている時に”“何を下げたら”面白いかをユーザー投票によって組み合わせるという試みだ。投票が終わるまで、どんなストーリーになるか誰にも予測がつかない“民意反映型”コマーシャルキャンペーンだった。

西友が“ソーシャルCM”と銘打ったこのキャンペーン、昨今の“ソーシャル”ムーブメントを意識した仕掛けだが、こうした試みは他にも増えている。「ネットを介してユーザーの声を反映する」ことにより、自社の商品・サービスに親近感を持ってもらおうという狙いだ。

たとえば、8月に発表されたサッポロビールの「百人ビール・ラボ」は、Facebookを使ってビール愛好家の声を募り、その声をもとにビールを開発するプロジェクト。オープンな場でユーザーと意見を交わし、その声を新商品に反映することで製品に愛着を持ってもらう狙い。同プロジェクトでは、「香味決め」「ネーミング」「容器デザイン」「販促方法」に至るまでをユーザーの声で決定するという。

また、ディー・エヌ・エーとファミリーマートは「Mobage(モバゲー)」上でお菓子のアイデアを募り、オリジナルのお菓子を商品化する共同プロジェクトを発表。商品化したお菓子はファミリーマート限定で販売されるという。アイデアの応募期間はすでに終了しているが、人気投票やパッケージの投票はこれからなので、自分の意見を投票してみるのも面白そうだ。

ちなみに、前述の西友のCMでは、「出演者」(主婦、力士、マフィアなど5人)、「舞台」(ラーメン屋、公園、スーパーなど10カ所)、「状況」(食事中、買物中、仕事中など10場面)、「下げているもの」(テンション、温度計、値段など10パターン)について、ユーザーが自由に投票するというもの。もっともオーソドックスなシナリオは、「“主婦”が“スーパー”で、“買物中”に、サゲイストが“値段”をサゲる」といったところだろうが、実際の投票で決定したのは、なんと「“エスパー”が“スーパー”で、“怪しい取引中”に、サゲイストが“謎のレバー”をサゲる」という奇想天外なもの。果たしてこの結果を西友はどう受け止めたのか? 思い切って同社に聞いてみると、なんとも正直なコメントが…。

「安く買い物をしたい、というニーズが強いと思い、少なくとも“演出”は『価格を下げる』が選ばれると思っていたんです。その場合はCMと同時に700品目の値下げを告知するつもりでした。しかし、結果は『謎のレバーを下げる』というオチになり、値下げ告知ができなくなってしまった。民意は反映したのですが、当社としては青ざめている現状でもあり、そうした意味では、やや後悔しているかもしれません」(このキャンペーンを企画した西友・マーケティング本部長の富永朋信さん)

狙い通りにならないのは企業にとってリスクかもしれないが、それこそが民意反映型キャンペーンの面白さでもある。これによって企業とユーザーの距離が近くなり売り上げも伸びるのか、今後の展開に注目だ。

※この記事は2012年9月に取材・掲載した記事です

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