もっと働きたい? 休みたい?

理想のワークライフバランスとは

2014.03.04 TUE

“ワークライフバランス”という言葉が定着した昨今、多くの企業が労働時間の調整などを進め、従業員の満足度を高めようと努めている。では、現実はどうなのだろうか。

ワーク・ライフ・バランス推進・研究プロジェクトが実施した「働き方とワーク・ライフ・バランスの現状に関する調査」によると、独身男性の約58%が「働き過ぎ」と回答している。逆に、「もっと働きたい」という人はわずか11%。また、理想の労働時間が平均9時間半なのに対し、現実は11時間と、1時間半もの差があった。

生の声を聞いても、「仕事量が多すぎて、帰りたくても帰れない。誰が見ても人手不足」(31歳・IT)、「休日や深夜でも担当の顧客に呼び出されることが多い」(32歳・トラック販売)など、不本意ながらも過剰に働かざるを得ないという声が圧倒的。

こうして見ると、全ての人にあてはまるわけではないものの、“理想のワークライフバランス”と現実がかい離している人は少なくなさそうだ。
では、そもそも“理想のワークライフバランス”とは一体どのようなものなのか。同プロジェクト代表で東京大学社会科学研究所教授の佐藤博樹先生に話を聞いた。

「理想のワークライフバランスは、人によって違います。言葉が独り歩きしている側面があり、誤解を生んでいるようですが、ワークライフバランスとは、労働時間を短くすることではありません。個人個人が仕事とプライベートを自分のスタイルでバランスよく実現できるのが、理想のワークライフバランスなのです。ですから、プライベートの時間を増やすのもいいし、仕事をがむしゃらにやりたいならばそれもアリ。重要なのは、人によって異なる理想を互いに認め合うことです」

では、“働き過ぎ”のR25世代、仕事時間が短縮されたら何をしたいと思っているのだろうか。
「仕事でドタキャンを繰り返し、誘われなくなった合コンに行きたい」(27歳・公務員)、「野球が好きなので、試合を生で観戦」(30歳・金融)などプライベートを充実させたいという声が多かった。また、「調理師免許が欲しいので、勉強をしたい」(28歳・飲食業)のように自らのキャリアアップのために時間を使いたいと考えている人もいるようだ。佐藤先生によれば、余暇がないぐらい働いていても、それが自分にとって理想通りであるならば、仕事への意欲につながるのでマイナスになることはないという。

まずは互いの理想が何かを把握し、働きたい時は働き、早く帰りたい時は帰れるような環境・雰囲気の職場づくりが必要のようだ。そして、それがかえって仕事の効率を高めることにもつながるのかも?

※この記事は2011年05月に取材・掲載した記事です

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