IT業界では知らないとモグリ?

ゲーミフィケーションってなんだ?

2014.03.29 SAT


ここ最近、IT業界内で使用頻度が増えた耳慣れない単語がひとつある。それが「ゲーミフィケーション」だ。海外から日本へ伝わったのはここ数年とのことで、どうやら直訳すると「ゲーム化」という意味らしい。一体どういうことなのだろう?

「ゲーム要素やゲーム性を導入するノウハウを、ゲーム以外の分野に応用していこうとする取り組みのことです。Webサイトやサービスへの応用はもちろん、実社会での活動にも応用しようとする動きもあります」

そう教えてくれるのは、Facebook等を用いたソーシャルメディアコンサルティングで有名なループス・コミュニケーションズのゲーミフィケーション担当の岡村健右さん。実社会への応用とは具体的にどんなケースがあるのだろうか?

「例えばスウェーデンで導入されたゲーミフィケーションのケース。スピード違反を減らすための取り組みとして、違反ドライバーには罰金を科し、制限速度を守ったドライバーの中から抽選で選ばれた人に、違反者から徴収したお金を宝くじ形式でプレゼントするというユニークなキャンペーンを実施したんです。その結果、2万4000台の車を対象に実施して3日間で平均速度が22%も下がりました。他にも、サイト上のクイズに答えて正解すると、途上国へ寄付するお米がたまっていくという国連サービスもあります」(岡村さん)

つまり、ある取り組みにゲーム性を取り入れることで、ユーザーが楽しんで積極的に参加してくれるようになるというわけだ。それにしても、いつ頃から生まれた発想なのだろうか?

「前身となる発想はありましたが、09年以降のソーシャルメディアの普及とともに、現実社会やWebサイト、サービスにもゲーム要素を取り入れる動きが注目されるようになってきました。まだ日本で浸透したとは言い難いですが、今後、ビジネスへの応用はもちろん、従業員の仕事自体をゲーム化することで、従業員のモチベーションのアップなどに利用する企業も出てくるでしょう」(岡村さん)

もちろん、すべてが「ゲーム感覚」で回る社会は恐ろしい側面もあるかもしれない。人をその気にして動かすことができる仕掛けだからこそ、方法次第では何か別のことに対するやる気を削ぐ結果にもなりかねない。何のために、どのような方法を採用するのか──ゲーミフィケーションはまだまだ奥が深そうだ。
(ピーチ四葉/東京ピストル)

WFP 国連世界食糧計画がハーバード大学と協力して立ち上げた、クイズに正解したら途上国にお米を寄付できる「Freerice」

※この記事は2011年11月に取材・掲載した記事です

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