就活支援講座のキャリア・カウンセラーが語る

「就職できない若者」意外な共通点

2014.03.30 SUN


「ホンキの就職」4Daysグループワークの様子。就職レクチャーや分析ツールによる適職診断などの座学や、面接練習などが行われる
求人意欲が上昇の兆しを見せているとはいえ、若者の雇用を取り巻く状況はいまだ厳しい。平成24年度大学卒業者で「進学も就職もしていない」進路未決定者は8万6566人。非正規雇用やアルバイトも含めた「安定的な雇用に就いていない卒業者」は卒業者全体の22.9%にものぼる(文部科学省「平成24年度学校基本調査」)。

そんななか、就職活動に苦戦する若者たちをサポートする「就活支援講座」を、地方自治体が開設するケースが増えてきている。例えば、前橋市では2010年から「まえばし就活実践塾」を開催し、就職活動中の若者・学生を対象に、全6回の講座で自己分析から応募書類の書き方、面接対策といった「就職活動の基本」を伝授。千葉市も、「千葉市ふるさとハローワーク」を開設し、「就職力向上講座」「面接対策講座」などの就職応援プロジェクトを行っている。

近くにこうした支援体制がない場合は、民間企業が行う講座を受講する手もある。ほとんどは有料だが、大手企業等が「社会貢献活動」として無料で行うものもあるようだ。

では、そうした講座では具体的にどんなことを教えてくれるのか? 若者のための就職応援プログラム「ホンキの就職」の企画を担当する黒石健太郎氏に伺った。

「就職活動中というのは、意外と孤独になりがちなので、まずは自分だけでは気づかない課題に気づいてもらうことが大事。私たちが何かを教えるというよりも、参加者15人程度が少人数のグループを組み、ディスカッションしながら自発的な気づきや自律的な行動につなげることを目的としています」

就職活動がうまくいかないと、どうしても自身の面接スキルなどに疑いを持つ人が多い。だが、じつは就職できない若者にもっとも足りないのは「行動量」だと黒石さんはいう。

「現在の就職戦線は30社受けてやっと1社の内定が出るといわれる狭き門。にもかかわらず、そこまでの数を受ける前に自信をなくし、挫折してしまう人が多いようです。そこで、『ホンキの就職』4Daysグループワークでは、全4回の講座期間中、1日1件応募してもらうことを宿題にしています。達成できたかどうかを毎回振り返り、参加者同士で切磋琢磨することで最終的にはほぼ全員が課題を達成できるようになります」

こうしたグループワークは面接スキルの向上にも役立つ。メンバー同士で互いに指摘し合うことで「独りよがりの面接」から脱却できるという。

「例えば飲食店の店長候補の採用面接で『料理好き』をアピールする人がいます。飲食店なので料理好きはプラス材料のように思えますが、期待されているのはマネージャーとしてのスキルや適正なので、あまり有効なアピールとはいえません。こうしたズレを第三者の客観的な視点から指摘してもらい、自分の強みと企業が求める力との『真の接点』を見つけていくことが重要です」

自分と同じ立場の仲間と、ともに考え、就職力を鍛える。就活に行き詰ったら、こうした講座の門を叩いてみるのもアリかもしれない。

(榎並紀行/やじろべえ)

※この記事は2013年3月に取材・掲載した記事です

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