PR成功で売り上げ2割増の事例も

「記念日」制定による販促効果は?

2014.04.12 SAT


JA全農えひめでは、2010年から“オレンジつながり”の読売巨人軍、東京タワーと組んでイベントを行っている。4月12日に東京ドームで行われる「もうすぐオレンジデーナイター」では、愛媛名産の「きよみ」を無料配布する 画像提供/JA全農えひめ
2月14日はバレンタインデー、3月14日はホワイトデー。では、4月14日は?

正解は、オレンジデー。繁栄や多産の象徴とされるオレンジにちなんで、愛し合う二人がオレンジやオレンジ色のものをプレゼントし、さらに愛を深める日だ。このオレンジデーを制定したのは、JA全農えひめ。近年、このように“記念日”を各種PRに使う企業や団体が増えているらしい。

もちろん、誰でも「○月×日は△△△の日!」と勝手に名乗ることはできる。しかし、その記念日を周知してもらうのは難しい。そんな中、30年前から記念日の研究や情報収集、広報活動を行っているのが日本記念日協会だ。前出の「オレンジデー」も、同協会に登録されている。代表の加瀬清志さんに、企業がPR目的で記念日を活用し始めたきっかけを聞いてみると…。

「記念日を使ったプロモーションのはしりは、1999年(平成11年)11月11日に制定された『ポッキー&プリッツの日』ですね。このPR成功以降、その発信力や販促効果がじわじわと認知されるようになりました」

たとえば、スーパーやコンビニのスイーツを製造する洋菓子メーカーのモンテールは、シュークリームの日(毎月19日)など4つの記念日を持っている。

「スイーツ記念日の取得後は、商品を取り扱っていただく店舗が増えたり、特売を組んでいただいたりと、販促につながるチャンスが増加しました。たとえば『シュークリームの日』には、売り上げが平均で2割増。曜日に恵まれるともう少し上がることもあります」(モンテール広報の柏木綾さん)

また、4月5日に公開された映画『ヒッチコック』のPRで制定されたのが、サイコの日(3月15日)。その前日には、20世紀FOXが公開記念イベントを開催している。

「イベントと記念日をセットにすると、マスコミへのアピール力が強くなります。ネットのニュースでも見出しがキャッチーなので、ヒッチコック作品を知らない若い層にもリーチすることができました」(20世紀FOXの栗原弘行さん)。

日本記念日協会の加瀬さんによれば、記念日にその商品やサービスが脚光を浴びることで、販売側のモチベーションアップや結束力の向上につながる効果も期待できるとか。そういう事情もあってか、最近新設される記念日は以下のようなジャンルが多いという。

●地方の産物の記念日
黄ニラ記念日(2月12日)、山菜の日(3月31日)、どらやきの日(4月4日)、徳島県にんじんの日(4月12日)、ようかんの日(10月8日)、など

●ファッションや美容関係の記念日
渋谷ギャルの日(4月28日)、イージーパンツの日(8月21日)、スーツセレクトの日(11月11日)、ネイルの日(11月11日)、まつげ美人の日(11月11日)、など

●有名人の記念日
キタノ(北野武)記念日(2月10日)、未唯mieの日(3月1日)、恵美子(上沼恵美子)の日(4月13日)、トム(トム・クルーズ)の日(10月6日)、JUJUの日(10月10日)、など

ちなみに、同協会への記念日申請はさほど難しくはない。所定の登録申請書に名称、日付、由来などを記入して申請し、審査に通れば晴れて制定に至る。料金は1件10万5000円。登録証の交付と同協会のホームページ掲載が含まれる。

記念日制定のオファーは年々増加しているそう。あなたの誕生日も、何かの記念日になっているかも?
(有馬ゆえ+ノオト)

※この記事は2013年4月に取材・掲載した記事です

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