職場のいじめ相談、過去最多!

いじめられたらどうする?

2014.04.24 THU


学校のいじめがニュースになることはよくあるが、近年、職場のいじめも深刻な問題になっている。埼玉労働局では平成22年度の「いじめ・嫌がらせ」に関する相談件数が過去最多を記録し、今年度もそれを上回るペースで推移しているとのことだ。

では、その実態はどんなものだろうか。東京都労働相談情報センターの労働相談係長・中野誠一さんにお話を伺った。

「東京都でも同様の傾向を示しており、当センターに寄せられた『職場の嫌がらせ』に関する相談件数は、平成17年度の4916件に対し平成22年度は7049件に増えています。また7049件のうち、上司からの嫌がらせは4700件、同僚からは1621件となっていますね」(中野さん)

職場のいじめに関する相談は東京都も増加中のようだ。具体的にはどのような事例があるのだろうか?

「やはり多いのは上司からの暴言や高圧的な態度によるもの。例えば、従業員からの退職申し出を面白く思わない上司が攻撃的になるケースも見られます。ほかに、従業員を減らしたい会社が不当解雇などと訴えられることを避けるため、会社ぐるみで特定の従業員にハードに当たったり、不適切な仕事の振り方をしたりして自分から退職するよう仕向ける場合もありますね」(同)

いじめの内容は千差万別。人間関係などの個人的な感情からのいじめもあれば、会社ぐるみの退職強要型のケースもあるというから怖い。では、いじめを受けていると感じた場合、どのような行動に出ることが適切なのだろうか。

「まず、記録を必ず残してください。何月何日の何時頃にどのようなことをされたのか。言われた言葉や場所、周りに誰がいたのかなど、とにかく具体的な状況をしっかり書き留めることが大切です。パワハラを受けたというだけではなかなか理解してもらえませんが、具体的な説明があれば深刻な問題であることを理解してもらえます。特に上司からの場合は、業務上の指導とパワー・ハラスメントの区別が非常に難しいので、そういった記録が判断材料になるんですね」(同)

自分が受けた嫌がらせをきちんと記録することで、自分のなかでも気持ちの整理ができるという面もある。そしてその記録をもとに、信頼できる上司などに直接相談するのが良いとのこと。

「嫌がらせをする上司に問題がある場合、同じような対応をされている同僚や、上司の言動を快く思っていない同僚がどこかにいるはずです。そういう人を見つけてから会社の上層部に話を持っていった方がいいですね。企業でもいじめに対する問題意識は強くなっているので、明確な記録をもとに複数で相談を持ちかければ組織が動く可能性は高まります」(同)

会社としての対応が期待できない場合は、労働相談情報センターなどの相談窓口に行き状況を説明するのが良い。相談者の話をもとに同センター職員が企業側の聴取を行い、解決に至った事例は数多くある。

多種多様であるからこそ、そう簡単に解決できない職場のいじめ。厚生労働省でも「職場のいじめ・嫌がらせに関する円卓会議」を開いており、今後その対策を練っていくようだ。
(河合力)

※この記事は2011年12月に取材・掲載した記事です

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