大手企業ではベア実施が相次ぐが…

2割以下?給与UPする会社の割合

2014.04.03 THU


3月、春闘の満額回答獲得に向けて団結する全トヨタ労働組合連合会の加盟組合幹部。自動車業界のベアは大きなニュースになった 画像提供/時事通信社
久々の賃上げムードに沸いた2014年の春闘。大手企業からは、基本給を底上げするベースアップ(べア)に踏み切る回答が相次いだ。

大きく動いたのは自動車業界。2700円の回答で6年ぶりのベア実施を決めたトヨタ自動車や、3500円の満額回答となった日産自動車を筆頭に、ホンダやマツダなどがベアの動きを見せた。また電機業界でも、日立製作所や東芝など主要6社がベア2000円で統一回答。こちらも6年ぶりのベアとなった。

そのほか、40年ぶりに満額回答したダイキン工業や、3%のベアを発表したジャパネットたかた、さらに「餃子の王将」を運営する王将フードサービスは、要求額の2500円を大きく上回る1万円のベア回答で話題に。

問題はどこまでこの動きが広がるか。気になるのは中小企業の回答だが、帝国データバンクが1月に行った「賃金動向に関する企業の意識調査」によると、賃金改善見込みが「ある」と答えた中小企業は47.6%に上り、前年から7.6ポイント上昇。

「中小企業の前年からの上げ幅は、大企業(前年比5.7ポイント上昇)より顕著。例年より賃上げムードは強い」(帝国データバンク・窪田剛士さん)という。「賃金改善」には賞与・一時金も含まれるが、ベアに限っても全体の34.0%、中小企業の35.5%が実施を見込むなど、中小企業の賃上げ意欲は確かに高い。ただし、労務行政研究所が1月に発表した調査によると、東証一部・二部上場企業の経営側161人のうち、ベア実施予定は16.1%。ロイターが2月に行った調査でも、回答した241社のうち、「なるべくベア」は6%、「消費増税部分はベア、それ以外はボーナスなどで」と答えた12%と合わせても2割に満たない。

消費増税が実施された今、少なくとも増税分相当の賃上げがないと実質的な可処分所得は減る一方。経営者の皆さんには、ぜひベアをお願いしたいところだ。
(有井太郎)


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