めくるめく専門店の世界 第2回

混ぜなくても美味しい専門店の納豆

2014.05.13 TUE


写真は納豆食べ放題定食(780円)とベイクド納豆ドーナッツ(120~150円)。専門店なので、納豆の温度管理と熟成もしっかりしており、一番美味しい状態で客に提供できるのだとか
ご飯はもちろん、そばやお味噌汁、オムレツにだって合う食材「納豆」。そんな、名脇役である「納豆」をメインとして扱う店がある。全国で4店舗を展開する「納豆工房 せんだい屋」だ。様々な種類の納豆を取り扱うほか、池尻店では食事も可能。それにしても、いったい、なぜ納豆専門店を始めたのか? 常務取締役の伊藤英文氏を訪ねた。

「弊社はそもそも納豆メーカー。直販したりお店に卸したりするのが主な仕事なんです。工場は山梨県笛吹市石和町にあるのですが、ここは石和温泉という温泉街なので、ホテルや旅館の注文も多く、宿泊されたお客様のなかで、美味しい納豆があると評判になりまして、東京に帰ったお客さんからも注文が来るようになったんですよ。だったら、東京に、直販と食堂を兼ねた直営店を作ってしまえということでオープンしました」

納豆専門店だけあって、納豆ビビンバ丼や納豆しょうが焼丼など、料理には基本的にすべて納豆が使われている。なかでも変わり種は、ベイクドなっとうドーナッツ。

「おからでドーナツができるなら、同じ大豆が原料なんだから、納豆でもできると思って始めました。表面はサクッとした歯ごたえですが、噛むとしっとりもっちりした食感を味わえます。味にコクも出ますよ」

たしかに、普通のドーナツよりもモチモチしていて、生地自体の味がしっかりしている。

「ベイクドなっとうドーナッツも売れてますが、一番の人気は“納豆食べ放題定食”です。8種類の納豆からからいくつでも好きな物を選べるんです」

せっかくの納豆専門店。そうこなくっちゃ。しかし、8種類って、納豆の味ってそんなに違いがあるのかな?

「豆の種類や大きさ、一緒に発酵させる食材で変わりますよ。大きさなら、ひき割り納豆はそばや味噌汁などに風味を付けるときに。大粒の納豆は、大豆本来のうまみを味わえます。種類ならば、枝豆納豆がオススメです」

ここまで聞いたら、もう食べたくて仕方ない。せっかくなので、せんだい屋で人気の「小粒」「枝豆」「きび」「ごま」の納豆をいただくことに。

とりあえずタレをかけようとしたところ「いい大豆を上手に発酵させた納豆は、タレとからしを入れなくても風味と大豆の味のバランスが取れて美味しいですよ」とのアドバイス。

それでは、まずは素の状態で枝豆納豆を一口。枝豆なんですが、明らかに普通の納豆とは違う味わい。ちょっと甘みがある感じで深みがあります。

きびを一緒に発酵させたきび納豆は、きびのプチプチとした歯ごたえが納豆のアクセントになり、食感が楽しめます。

ごま納豆は、納豆の風味とごまの風味が重なり、後味も良いですね。

朝からこんな美味しい納豆を食べたら、元気が出そうだな~。ちなみに、この店舗には納豆の自動販売機を設置しており、朝の散歩の途中や会社からの帰りに朝食用に買っていく客も多いのだとか。

家の近くにも設置してくれないかな~。
(コージー林田)

※この記事は2012年5月に取材・掲載した記事です

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