めくるめく専門店の世界 第3回

“意外な発見”があるパクチー料理

2014.05.20 TUE


写真は「パク天」。実はパクチーが苦手な筆者だったが「パク天」は春菊の天ぷらのような感じでおいしくいただけた。また、豚肉にパクチーを練り込んだ「タイ風のさつま揚げ」やラム肉とパクチーを一緒に食べる「ヤンパク」も美味だった
南米のシラントロ、中国の香菜(シャンツァイ)、欧州のコリアンダー…、料理をする人なら知っているかもしれないが、これらはすべてタイ語でいう“パクチー”のこと

日本では、ベトナム料理やタイ料理で薬味として使われるが、強い香りや苦みが苦手だという人も少なくない。そんなひとクセあるパクチーの専門店が世田谷区経堂にあるのだとか。それが、「パクチーハウス東京」。オーナーの佐谷 恭さんに話を聞いた。

「僕は海外旅行が趣味なのですが、旅で得られた感動や発見を“食”で与えられないかと考えたんです。そこで注目したのが、世界中の様々な料理に使われているパクチー。数多くの海外旅行でも食したので、どう料理すればおいしく食べられるかは知っていました」

しかし、日本では好みが分かれる食材。ちょっと“冒険”な気もするけれど…。

「パクチーが日本であまり食べられていないのは、食べ方を知らないだけという確信がありました。 それに、“パクチー料理専門”と聞いたら、物珍しさから、好きでも嫌いでも話題になりそうでしょう」

実際、話題になったパクチーハウス。客の多くは、流行への情報感度が高い20〜30代の女性が中心だとか。しかし、話題になりすぎたのか、相席が多い気がするなぁ。

「お店の理念が“交流する飲食店”なので、席は基本相席。店内外でパーティやイベントなどをやっているので、パクチーを通じていろいろな人と交流を持ちたい、楽しく食事がしたいという目的で来てくれるお客さんも多いですね」

パクチーを食べさせるだけでなく、楽しませる工夫もしっかりと盛り込んでいるのだ。ちなみに、メニューには、パクチーの天ぷら「パク天」、炒めたラム肉にパクチーを合わせた「ヤンパク」、豚バラ肉の煮込みにパクチーを添えた「パクパクピッグパクポーク ビッグパクパクパクポーク」などが並ぶ。

「どうしたらパクチーをよりおいしく食べられるかを考えて、オリジナルで作っています。例えば、油で揚げると苦みを和らげ甘みを引き出すことができます。脂の多い肉などに合わせると、旨みを残しつつさっぱり食べられ、胃もたれしませんよ。ほかにも、クセのある食材にあえて加えると、すごくおいしいものができたりするんです」

好き嫌いの分かれる食材を扱う専門店だからこそ、おいしく食べる工夫にも精通している。これなら、パクチー好きはもちろんのこと、苦手な人だって楽しめる。気になる人はぜひお試しあれ。
(コージー林田)

※この記事は2012年5月に取材・掲載した記事です

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