専門性の高い職業ほど、離職率は低い

転職は常識?離職率はどれくらい?

2014.05.25 SUN


終身雇用制度が見直され、転職も珍しいことではなくなった昨今。厚生労働省が発表している「平成22年度雇用動向調査」の結果によると、平成22年の1年間では、労働者全体のうち離職者が643万人で14.5%、入職者が631万人で14.3%。この中で、転職による入職者は402万人。つまり、この1年間で転職により新たな職を得た人は労働者全体の9.1%ということになる。

では、業界によって離職率の高さに違いはあるのか? 結果を見てみると、もっとも離職率が高いのが「宿泊業、飲食サービス業」で27.2%。ついで、「生活関連サービス業、娯楽業」。ここには、美容、理容業、旅行業、冠婚葬祭業、映画館、劇場など、生活にかかわる様々なサービス業が含まれるが、離職率が22.2%という結果となっている。逆に、低かったのは「金融業・保険業」や「情報通信業」など。専門性が高い業界の方が、辞める人は少ないということか。

また、年齢別に離職率を見てみると、男性の場合、20~24歳が23.9%、25~29歳が13.0%、30~34歳が10.3%、35歳以降はほぼ横ばいと、年齢を経るにつれて、年齢別の離職率は減っていく。そもそも、20代前半は労働者数自体が少ないということとも関係してくるが、20代で離職を経験したあとは、30代以降はひとつの職場で働き続ける人が多いのかもしれない。

転職者に聞いた離職理由については、R25世代の25~29歳の男性で、もっとも多いのは「収入が少ない」という理由で10.6%。しかし、転職後の賃金については、増加した人が34.6%、変わらないという人が34.4%、減少したという人が30.1%と、なかなか現実は厳しいようだ。また、退職した理由として「会社都合」という人も10.2%となっている。

ちなみに、リクルート ワークス研究所が発表しているワーキングパーソン調査で、退職経験者に退職回数を聞いた調査でも、30代以降は1回または2回という回答が、どの世代も多いという結果になっている。転職が珍しくなくなったとはいえ、その割合は労働者全体の1割に満たない。転職を成功させるには、それなりの覚悟と準備が必要なのかもしれない。
(相馬由子)

※この記事は2012年01月に取材・掲載した記事です

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