どの国で働くのがハッピー?

労働時間で比較!世界の労働事情

2014.06.19 THU


労働環境を考えるうえで、その国の失業率も考慮したい。不況が続いているとはいえ、やはり日本の失業率は先進諸国のなかでかなり低い。労働環境のよいノルウェーは男性2.7%、女性2.3%と、失業率の面でも優秀
日本は女性にとっての就労環境が整っていないといわれるが、諸外国はどうなのか。総務省がまとめた各国労働事情の資料から探ってみた。

まず全就業者の男女比率を見てみよう。女性の場合、その国が女性の雇用に積極的かどうかは大問題だ。日本は全就業者(6385万人)に占める女性の割合は41.6%(2656万人)。諸外国の女性の就業者割合を見ていくと、フィンランド48.0%、ノルウェー47.4%、スウェーデン47.3%と北欧諸国は軒並み高く、加えてカナダ47.3%、ウクライナ48.3%など、その他の欧米諸国で高い数値が出ている。

逆に日本よりも女性の就職が難しそうなのはアフリカ諸国。南アフリカは44.1%と善戦しているが、他国はアルジェリア15.6%、エジプト19.8%、モロッコ26.9%と、厳しい結果に。この3カ国はイスラム教徒が全国民の90%以上を占めており、宗教上の男女の役割の違いも影響しているとみられる。

次に気になるのは労働時間の長さ。日本は1週間平均が男女平均で40.9時間。女性は34.5時間と男性より11時間少ない。かつて日本はワーカホリックと揶揄されたが、同じアジア諸国には、フィリピン44.8時間(男44.6時間、女45.1時間)、マレーシア46.9時間(男47.5時間、女45.8時間)など、労働時間の長い国が少なくない。サービス残業など公表数字にあらわれない労働時間もあるにせよ、日本が特に働き過ぎということはないようにみえる。

ちなみに、一番長かった国は、エジプト。1週間の平均労働時間は55時間!仮に週休2日として単純計算すれば、1日約11時間も働いていることになる。また多くの国では女性より男性の労働時間のほうが長いが、フィリピンやエジプトでは、女性のほうが週1~2時間労働時間が長かった。

一方、欧米諸国は総じてアジア諸国より労働時間が短い。33.6時間のアメリカを筆頭に、34.3時間のオーストリア(男38.3時間、女29.4時間)、34.6時間のイタリア(男37.9時間、女29.8時間)と続く。

では、平均労働時間が最も短かったアメリカの平均賃金はいくらなのか。調査によれば時給平均が18.08米ドル。1米ドル=80円として考えると、およそ1446.4円だから、月収に換算すると約17万円。次に平均労働時間が短かったオーストリアは約27万800円と、少ない労働時間でも日本の30万2100円(非農林漁業に限る)に迫る額の月収を得ることができる。

ただし、オーストリアは平均賃金の男女格差が大きく、男性だけに限れば平均月収は約37万4000円。日本の男性平均33万5500円をしのいでいるのに対し、女性は約18万8300円にとどまる。週あたりの労働時間にも差があり、女性は男性よりも週平均労働時間が約9時間ほど短かったことも影響していると思われる。一方、労働時間や収入面で女性が働きやすいのはノルウェーだ。前述のとおり女性の就業率が高いうえ、女性の平均労働時間は週に30.8時間。それなのに平均月収は約42万6100円とかなりの額。全産業の平均数値が発表されていないので、非農林漁業系のフルタイム労働者に限った数字ではあるが相当な水準といえるだろう。

もちろん、各国の物価や税金、保険の料率や社会保障制度などは一切考慮していないので、可処分所得や暮らしやすさを一概に比較するのは難しい。ちなみにノルウェーの消費税率は25%ということもお忘れなく。
(サグレス/中島亮)
※文中の数値は国によって微妙に調査条件が異なるので詳細は下記リンクから確認を

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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