実は今も減っていない…

名ばかり管理職にされてしまったら

2014.06.21 SAT


JIRI / PIXTA(pixta.jp)
数年ほど前からニュースで取り上げられるようになった「名ばかり管理職」。十分な権限も報酬も得ていないのにタテマエ上だけ管理職扱いされ、残業手当を支払われないケースなどが問題化したが、「名ばかり管理職」と「本当の管理職」の境界線って結局曖昧でよくわからない。自分では気づかぬうちに“名ばかり管理職”にされているケースもありそうだ。この2つの違いを判断するポイントはどこにあるんだろう? ていうか、管理職ってそもそも…?

「まず前提として知っておきたいのは、労働基準法上の“管理監督者”といわゆる“管理職”とはイコールではないということです」(NPO法人労働相談センター副理事長・須田光照さん)

つまり、社内的には“管理職”とされていても、“管理監督者”の条件を満たさない限り、労基法上、会社は“管理職”にもきちんと残業代を払わなければいけないというわけである。

須田さんによると、“管理監督者”に当てはまるかどうかを判断するポイントは以下の3つ。

1.出社、退社や労働時間について制限を受けていない。
2.経営者と一体的な立場で仕事をしている。
3.その地位に相応しい報酬や権限が与えられている。

この3つに該当しなければたとえ管理職に就いていたとしても法律上“管理監督者”とはみなされない。では、仮に自分が“名ばかり管理職”かも…と思ったらどのように対応すれば良いのだろうか。

須田さんによれば、会社に交渉したり相談したりする場合には、給与明細と労働時間を記録しておくことが重要な証拠になるという。

「毎月給与明細をきちんと見て、残業代はもちろん、控除されている項目なども確認しましょう。そして、それを保管しておくこと。また、タイムカードはコピーを取って保管し、自分の労働時間を把握することが大切です。手帳に出社時間と退社時間をメモしておけば、それも証拠として扱われます。」(同)

そして、直接会社と交渉するのが難しい場合には、労働問題を扱うNPO法人や労働組合、弁護士などに相談することができる。ただ、結果として“名ばかり管理職”状態が表面的には解消されたとしても、実態的には労働条件が大して変わらず事態は改善されないまま、ということもあるようだ。

こうした問題の背景には、成果主義の導入で、人間関係が希薄になり、何かあっても同僚や上司に相談できないことがあるという声も多い。気軽に話せる相手を社内に持つことも、自分の身を守るためには大切なのかもしれない。
(相馬由子)

※この記事は2011年09月に取材・掲載した記事です

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト