めくるめく専門店の世界 第8回

世界でひとつの「似顔絵あめ細工」

2014.06.25 WED


手前は「あめ細工 吉原」のマスコットキャラであり、一番人気でもある「あめぴょん」。ハートを持ったり、かわいらしいポーズを取ったりしてくれる。「大きい耳がデフォルメしやすいうさぎは、あめ細工の基本なんです」と吉原さん。後ろは翼の細工が美しいペガサス
様々な動物やキャラクターを“あめ”だけで生み出す「あめ細工」。あっという間に形作られている様は、まさに職人芸。これからの季節、夏祭りや縁日の出店で見かけることも多くなるだろう。

そんななか、日本で唯一、出店ではなく店舗を構えているあめ細工の専門店があるとのこと。それが、東京都文京区の千駄木にある「あめ細工 吉原」。実際に尋ねたところ、店内にはたくさんのあめ細工が並んでいる。

「展示してあるあめ細工も購入できますが、展示品以外にも70種類以上のあめ細工がメニューに掲載されているので、選んでもらえばその場でお作りしますよ」と答えてくれたのは代表の吉原孝洋さん。屋台でも定番の白鳥を始めとして、クワガタやパンダ、なかにはティラノサウルス、ドラゴンなど珍しいものも。

「白鳥を代表とする鳥類のあめ細工は、翼の細工がキレイなので見栄えがするんです。細工の美しさという意味では、うちで作っているバラやひまわり、さくらなどの花などもオススメです。ただ、鳥の羽以上に緻密な細工が必要なので、作り手としては大変ですけどね(笑)」

ちなみに、事前にホームページから予約すれば、人物やペットの写真をもとにした世界で一つのあめ細工もオーダー可能。結婚式の引き出物などに使う人も多いとか。また、既存の商品も同じようにプレゼントとして贈るケースが目立つという。母の日には限定でカーネーションも作り、大好評だったとのこと。

「食べることが目的の人はあまりいませんね。ただ、湿度や温度によって、夏だと1カ月、冬だと3〜4カ月くらいで溶け始めてくるので、その点は注意が必要です。一般的なあめ細工は、ただの水あめですが、うちは香料や甘みを付けているので美味しいですよ」

吉原さんによれば、ひとつあたりのあめ細工を完成させるのに掛かる時間は3〜5分程度だという。

「あめは80℃くらいの高温で溶かして細工するので、この熱さになれるのが大変。コツは指先で転がすようにして、接触する時間を短くすることですね。ただ、ここでまごまごしていたら、あっという間に硬くなって、うまく成形できなくなります。大胆にして細やかに形作る技術が必要なんです」

ちょっとしたプレゼントや手土産にもぴったりのあめ細工。物珍しさも手伝って、喜ばれること請け合いなので、オススメですよ。
(コージー林田)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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