めくるめく専門店の世界 第9回

意外と簡単!? 中国楽器専門店

2014.06.26 THU


画像手前中央が「二胡」。二胡の右側に「月琴(げっきん)」、左側に「琵琶」が置かれている。二胡の奥にあるのは「揚琴」でその左側に「古筝」が置かれている。金額はピンキリだが、二胡の安いものならば1万5000円程度。古筝も5万円程度で購入することが可能
打ち合わせを兼ねて中華料理店で食事をしていると日本の伝統的な楽曲である「さくら」を中国風の楽器で奏でたBGMが流れていた。不思議なもので、日本の曲でも楽器が違うだけで全く異なる趣になる。

そんな独特の音を発する中国の民族楽器を多数取り扱っているのが、東京の北区十条にある「中国屋楽器店」。30種類以上の中国楽器を購入することができる。店内で目にする楽器はどれも初めて見るものばかりだ。

「楽器を見るのは初めてでも、音色は聞いたことがあると思いますよ。日本でも三国志や西遊記はアニメやドラマになっていますよね。そのBGMに使われたりしているので、意外と耳になじんでいたりするんです」と教えてくれたのは店員の邵燁(しょうよう)さん。

早速、中国楽器のメジャーどころを教えてもらったところ「二本の弦を持つ二胡(にこ)」「バチで弦を弾いて奏でる琵琶(びわ)」「ピアノの原型で、二本の竹バチで弦を叩いて奏でる揚琴(ようきん)」「春秋戦国時代から存在し、和琴の原型でもある古筝(こそう)」「モンゴルから伝わった、チェロのような低音を奏でる弦楽器である馬頭琴(ばとうきん)」などが有名とのこと。古筝に触らせてもらったが、21ある弦を適当に弾くだけでも、確かに三国志のBGMで耳にしたような中国らしい音を奏でることができた。

やはりこうした独特の音色がふるさとを離れて暮らす中国人を引きつけるのか…と思いきや、意外なことに同店の客層は日本人のほうが圧倒的に多いのだとか。

「少し前なら女子十二楽坊のヒットで、最近では大河ドラマ“江”のメインテーマに二胡が使われたことで、中国楽器への問い合わせが増えましたね。ほかにも、中国旅行に行ったときに耳にした音楽がきっかけで購入される方もいらっしゃいます。また、バンド演奏などで、面白い音を入れたいからと一時的にレンタルされる方もいらっしゃいますよ」

様々な楽器の中でも、特に人気が高い楽器が“二胡”だとか。金属の弦を馬の尾から作られた弓でこすると、繊細で哀愁のある音を奏でることができる楽器だ。

「音色もさることながら、部屋に置いていてもかさばらないコンパクトさも人気のポイント(笑)。二胡は弦が2本なので音を出すのは比較的簡単なんです」

確かに、30分ほど練習したところ、なんとかキラキラ星の演奏に成功。自分で言うのもなんだが、二胡の哀愁ある音色のおかげで、なんとも情感あふれるメロディとなった。

「音が簡単に出せるぶん奥が深い。ちょっとした力加減でも、音色は大きく変わります。奏でるという意味では、本当に難しい楽器ですよ」

中国屋楽器店では、購入した楽器の演奏を習える教室や演奏練習ができるスタジオも備えており、趣味としてのめり込む人も少なくないのだとか。価格もお手頃な楽器も多いので、なにか音楽を始めたいと考えている人には、オススメしたいジャンルだ。
(コージー林田)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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