首都圏は過疎化? それとも…

人口減で不動産価格はどうなる?

2014.07.01 TUE


YUKI / PIXTA(pixta.jp)
先日、千葉県の人口が減少し始めたというニュースが流れた。いずれ訪れるといわれていた首都圏の人口減が震災の影響で予想よりだいぶ早くやってきたわけだが、そこで気になるのが人口と不動産価格の関係。住む人(人口)が少なくなれば需要も減るわけで、そうなると今後は不動産価格も下落の一途をたどってしまうのだろうか? 日本不動産研究所の高岡英生さんに、詳しいお話を伺った!

「基本的には、人口の減少は不動産価格の下落につながります。過疎化している地域の不動産価格が首都圏に比べ低いのと同じですね。また人口が減ると、首都圏のなかでもエリアごとの価格差が大きくなると考えられます。中心街が価格を維持する一方で、郊外ではガクンと落ちるケースが出てくるかもしれません」

やはり人口減と不動産価格の下落には関連があるとのこと。とはいえ、今後、首都圏全体の不動産価格が下がっていくとも一概には言い切れないようだ。

「まず、今回の千葉県の人口減に関しては震災や放射線などの影響が考えられるということ。ですので、首都圏全体の人口減が始まったとはいいにくいと思われます。そして何より、不動産価格には人口以上に景気が関連します。人口が減っても景気が上昇すれば不動産価格が上がる可能性は高いでしょう」(高岡さん)

不動産価格を展望するうえでもっとも重要なのは景気。人口減よりも景気が与える影響の方がずっと大きいという。

「ただし、今後の景気を予測するのは非常に難しい状況です。リーマン・ショックあたりで大きく下がった不動産価格も近年は少しずつ持ち直してきましたが、金利の変動などがあるとまた状況は大きく変わってしまいますので」(同)

さらに、消費税の引き上げ問題も不動産マーケットに大きく影響する。仮に3%上がっただけでも不動産売買では大きな負担となるため、市況が冷え込んで不動産価格が下がる要因になり得る。不動産の購入を考えている人にとっては、なかなか悩ましい時期ともいえそうだ。

「近いうちに不動産を購入したいという方は、検討物件の周辺にどんな人が住んでいるか、よく調べておくといいでしょう。住人たちの年齢や職業などが多様なコミュニティほど地域の活力を維持しやすく、仮に景気が変動しても売りたいときに売りやすいんです。景気の先行きを予測するのは難しいので、活力のある地域に立地する物件を選ぶ方がより安全ではないでしょうか」(同)

不動産投資をもくろむよりは、リスクの少ない物件を探す方が、現状ではベターといえそうだ。
(河合力)

※この記事は2012年02月に取材・掲載した記事です

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト