めくるめく専門店の世界 最終回

銘柄だけでも300種の紙専門店

2014.07.24 THU


ショールームにある白い紙。ここにあるだけでも約100種類にのぼる。平和紙業の東京ショールーム「ペーパーボイス東京」(東京都中央区)では、四六判四ツ切(394×545mm)をすべて1枚100円で販売している
社会人の挨拶に欠かせない名刺交換だが、なかでもフリーランスの方は、自分を覚えてもらう為もあり、面白い名刺を使っている人が多い。デザインはもちろん、なかには、半透明や鏡面仕上げなど紙自体にこだわっている人も。

しかし、こんな珍しい紙はどこに売っているのだろうか? 調べてみると「紙専門店」なるものを発見した。

早速訪れたのが、東京、大阪、名古屋に紙専門のショールーム「ペーパーボイス」を展開する平和紙業。特殊紙や高級紙、技術紙を専門に扱っている会社だ。

あまり一般の人になじみがない気がするけれど、どんなお客さんが多いのだろうか。販売推進部の塩越佳奈さんに話を聞いた。

「基本的には、製品の見本や本の装丁を制作するデザイナーさんや家の模型をつくる建築家さんなどですね。ただ、紙オブジェ制作やペーパークラフト、カリグラフィーなどを趣味にしている一般のお客様もいらっしゃいますよ」

面白いところだと、紙飛行機マニアも来店したことがあるという。なんでも、カレンダーなどによく使われる“ケンラン”という紙が良く飛んだとか。いろいろなニーズがあるようだが、いったいどれくらいの種類をそろえているのだろうか?

「色の銘柄だけで300種類以上。これに柄や厚みなどを加味していくと、約1万通りの組み合わせになります」

実際に見せてもらうと、高級感がある柔らかい植毛紙“ウーペ”、マイナスイオンを発生させる“ヒーリングペーパー”、一見すると革のような“ニューウエブロンカラー”など、珍しい紙がたくさん。お値段は、高い紙では四六判(788×1091mm)で2000円程度だとか。

しかし、これだけ種類があると、どうやって選んだらいいかわからなそう。

「ぴったりの一枚を探すのは大変なので、まずは店員に聞いてほしいですね。使用目的、手触り、厚さ、光沢のイメージ、予算などを言ってもらえれば、最適の一枚を紹介できます。もし、加工が必要ならば、直接紙を売らずに、加工ができる会社を紹介することも可能です。“販売しないと利益にならないのでは?”と思うかもしれませんが、紹介した会社から注文が入るので、結局は売り上げにつながるんですよ」

気軽に相談ができるのならば、一般の人でも気軽に買い物ができそうだ。こだわった名刺を作りたかったり、ペーパークラフトが趣味だったりする人は、一度ショールームをのぞいてみてはどうだろう。
(コージー林田)

※この記事は2012年7月に取材・掲載した記事です

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