うん十万円の授業料をどうみる?

活かせる“お笑いスキル”を学ぶ

2014.11.01 SAT


ネタ見せの授業風景。周囲を笑わせるために顔はふざけていても、目は真剣な生徒たちの表情が印象的だった 写真提供/NSC東京
TVなどで「お笑い芸人養成所」ってよく聞くけど、何を学ぶのかはギモン。たとえばコントの起承転結みたいな、お笑いの基礎が学べるのだろうか? そこで、お笑い芸人養成所の代表格、吉本興業が主催する「NSC」こと吉本総合芸能学院の東京校に潜入。運営に携わる、鈴木拓也プロデューサーに話を聞くことに成功した。

「NSCのお笑いコースは、1年の在学期間で“売れる芸人”を育てるのが目的。ネタでもキャラでも新しくないとウケないので、授業は講義形式ではなく、漫才やコントの創作がメイン。『めちゃ×2イケてるッ!』などの人気お笑い番組を手がける構成作家などが講師になり、たとえばボケやツッコミを指導する際は、基本の型のような基礎を教えるのではなく、生徒が発表するネタに対し『ここはボケを重ねるべき』『いまのはツッコミが弱い』とアドバイスをするなどの実戦形式で教えます」

ネタ見せの授業をこっそり見学したが、芸人勉強中の生徒とは思えない面白さで、腹を抱えて大爆笑。カリキュラムは多彩で、ほかにも大喜利やトーク番組形式の授業、舞台での照れを取り払うために生徒同士で泣きあったりする感情開放といった授業などもあるという。

ところで気になるのが授業料。NSCでは入学金が10万円、月謝が2万5000円で、1年分の40万円を入学前に一括払い。1日1~2レッスンを週4~5日行う。単純計算すれば、1年で約200回授業があるので1回の授業料は約2000円。ほかの大手お笑い養成所と比較しても、松竹芸能は約35万円、サンミュージックは約46万円と、このぐらいが相場のようだ。

「単に授業だけでなく、たとえばプロの構成作家とコネができたり相方を作りやすかったりと、メリットは計り知れません」

鈴木さんによれば、芸人の道を諦め一般企業に就職したOBには、NSCで学んだコミュニケーション能力により、優秀な営業成績を残した人もいるそう。人気芸人になれなくても、ビジネスにも生かせる“お笑いスキル”が身につくなら、うん十万円の学費も決して高くない!?
(中山秀明/GRINGO&Co.)

※この記事は2010年03月に取材・掲載した記事です

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