イメージできる将来はせいぜい「1年先まで」

ビジネスマン半数「3年先は不明」

2014.11.15 SAT


昨今、漠然とした将来不安を抱える若手ビジネスマンが増えているという。ずっと前から「先行き不透明な時代」とはいわれてきたが、不透明感は増すばかり。偉い人は「将来のビジョンを描き、それに向かって日々努力しよう」と偉そうにいうが、それが描けないから困っているのである。そんな簡単にビジョンが描けたら苦労しない。…というわけで、実際のところ、若手ビジネスマンがどれくらい先までキャリアビジョンを描いているのかリサーチしてみた。

まず、参考になるのが、リクルートのワークス研究所が3月23日に発表した「ワーキングパーソン調査2010」の調査データだ。

これによれば、25~34歳の男性ビジネスマン(正社員・正職員)のうち「1年後のキャリア」が「明確にイメージできる」と答えた人は20.6%。「ある程度イメージできる」と答えた人は51.6%で、合わせて7割以上が「1年後のキャリアをイメージできる」と回答。

ところが「3年後のキャリア」となると、「明確にイメージできる」人は5.9%、「ある程度イメージできる」人は44.5%と、合わせても5割どまりに。さらに「5年後のキャリア」となると「イメージできる派」は約25%に減り、「10年後」となると6人に1人(16.8%)しかキャリアをイメージできていないことがわかる。

将来のキャリアビジョンに向かって仕事を…とはいうものの、やはり20~30代ビジネスマンの大多数にとって、イメージできる将来像はせいぜい1年先までというのが本音のようだ。

この背景の1つには、現状の雇用に対する不安感がある。25~34歳の男性ビジネスマン(正社員・正職員)に「雇用不安の有無」について尋ねた同調査では、約2割が「不安を持っている」と回答。「少し不安持っている」と答えた人も5割近くおり、「不安がある派」が7割近くを占める結果となった。現状の雇用にすら不安のある人が、将来のキャリアを描きづらいのは仕方ないことといえるかもしれない。

そしてもう1つ。将来のキャリアを描きづらい背景として、注目すべきデータがある。
「現在の仕事に対する満足感」だ。web R25編集部の調査によれば、25~34歳の男性ビジネスマンのうち、仕事に「満足している」と答えた人はわずかに3.3%。「まあまあ満足」と答えた人と合わせても、「満足している」派は3割しかいない。残り7割は、現状の仕事に満足していないわけだ。

となれば、「現状の仕事」をベースに将来のキャリアを描くのは、やはり困難だろう。心のどこかで「これは一生の仕事ではない」などと思っていたら、いつまで経っても仕事に身が入るわけがない。だが、それができなければ、仕事上でも近視眼的な判断に陥ることになる。それは、雇用する企業にとっても大きなデメリットだろう。

企業が長期的な成長を実現するためにも、まずは従業員自身が長期的な成長を目指せる環境を整えた方がいい。東日本大震災の影響でますます先行きが不透明になる昨今。改めてそうした雇用不安の払拭が求められている。

※この記事は2011年04月に取材・掲載した記事です

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