偉い人ほどダラダラ話す?

会議時間を短縮化する・させる方法

2015.02.25 WED


ビジネスマンにとって、切っても切り離せないのが会議。1時間程度ならまだしも、2時間、3時間と長いと、途中で集中力が欠けるだけでなく、その日の業務にも支障が出てしまう。そこで、長い会議をコンパクトにまとめる、方法について経済評論家の山崎元氏に、聞いてみた。山崎氏はビジネスマンとしても数々の企業を渡り歩いてきたキャリアの持ち主なので、うまい方法をご存じのはず…。

「たとえば出席者が20人で時間が1時間なら、20人の時給分のコストが掛かっているのだと考える必要があります。明確にこれを上回る価値がある会議でなければやってはいけないし、必要のない参加者を会議に拘束してはいけません」

たしかに、1回で効率よく共有しようと、ついつい多くの人を巻き込んでしまいがちですもんね。人件費は目に見えづらいため、つい意識から薄れがちかも…。

「大人数の会議になると、その会議を行うための準備にも相当の時間が掛かることがあります。私が以前勤めていた資産運用会社では、全社の『運用会議』の準備のための会議として『運用企画会議』という名前の会議が存在していましたし、運用会議に使う資料の作成は、若手社員にとってしばしば重労働でした」

参加する人にとっても、準備する人にとっても負担の大きい会議。その時間を軽減し、負担を軽くするテクニックは果たしてどんなものがあるのか? 次ページでは、山崎氏のアドバイスをまとめてみた。

会議の対策1「会議はなるべく出ない」

会社の会議には、

(A)何かを決めるための会議
(B)アイデアを出すための会議
(C)周知徹底のための会議

の3種類があると山崎氏。これらのうち、どうしても出なければならないのは、(A)のなかでも自分が決定内容に影響する可能性のある会議だけ。後の会議は、結論を後から聞くとそれで用が足りる場合がほとんどだ。もちろん、アイデア出しの議論が自分にとって刺激的だったり、会議で説明を聞く方がよく分かったりする場合にはありがたく会議に出るべきだが、そうでない場合は会議に出ずに済ますことはできないかを考えるという方法。「後から結論を聞けば用が足りる」か否かが、出なければならない重要な会議か否かの判断基準だ。

ちなみに欠席の方法は、「私には必要ない」と堂々と説明する方法、別の用事をぶつけて欠席に持ち込む方法など様々。「これは組織内のご自分の立場とビジネスパーソンとしての才覚で決めて欲しい」(山崎氏)。

ただし、会議に欠席している時間は、会議に出席するよりも有効な時間の使い方をしていることが自他共に分かるような働き方が必要なので、この点はしっかり自覚しよう。

会議の対策2 資料を簡略化する

会議やプレゼンテーションのために準備する資料は、話し手の自信の無さに比例して分量が増える傾向があると山崎氏。パワーポイントに文字とグラフがびっしり書き込まれた分厚い資料が出てきたら、そのプレゼンテーションには期待しない方がいいのだという。

資料は本当に必要な内容(議事の項目と、説得の中心的根拠となるデータなど)だけに簡略化して、あとは口頭で説明して議論する方が、話も理解されやすいし、準備の時間が節約できる。

「ヤマザキ、資料はまだか。資料、資料…」と資料に頼って会議で発言するタイプの上司に資料作成を命じられた時に、『話すことをわざわざ書いて渡す必要もないのではないですか。話に自信があれば、詳細な資料はいらないはずです』とこの上司の弱点を指摘して、その後の資料作成がぐっと楽になった経験があります」(山崎氏)。

会議の対策3 論点を整理する質問をする

噛み合わない議論、あるいは意見とも感想とも情報ともつかぬ発言がだらだら続く会議は少なくない。こうした会議に出てしまった場合、「AさんはXだと仰っていますが、これに対してBさんのご意見はYのようです。お二人のご意見の正否はZに掛かっているように思いますが、ちがいますか?」といったタイプの、論点を整理して結論に追い込む質問をする方法。

将来決断を下す立場になった場合には、論点整理が出来て決定を下せるようにならなければならないのだと山崎氏。そのための練習にもなるし、会議の時間短縮効果もあるので、出席メンバーの多くに感謝されるはず。

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会議の対策4 会議の目的に合わせて出席メンバーを選ぶ

多くの会議が、決定のための会議なのか、アイデア出しの会議なのか、周知のための会議なのか、会議の目的を曖昧にしたり、複数の目的を設定しているために、余計なメンバーの参加が増えて非効率化し、緊張感の乏しいものになっている。

周知徹底のための会議の場合には、多くの出席者を集めることがあってもいいが、その場で長々議論をすべきではないし、発言時間を厳しく管理して、できるだけ短時間で会議を終えるべき。

会議の対策5 無駄な発言をあらかじめ除外する

山崎氏が過去にある会社で会議の議事進行役を務めた時に、会議の冒頭に次のように言い、成功したテクニックがあるという。

「この会議は、今月の○○の方針を決めるために行います。活発な議論を期待しますが、ご発言にあたっては、その発言がご自分の意見なのか、外から得た情報の提供なのか、業務の指示なのかが分かるようにお願いいたします。尚、出席人数も多く時間は貴重なので、これらの何れにも該当しない単なる感想のご発言はご遠慮頂きたいと思います」

人数の多い会議では、どうしても「偉い人」が多く発言するようになるが、その多くがその場の感想や他人から聞いた話の受け売りであり、これが無駄に時間を食うのだと同氏。偉い人の感想語りをあらかじめ封じた効果で、この日の会議は、すっきりサクサク進行できたのだ。

※この記事は2011年06月に取材・掲載した記事です

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