グローバル化が進むといわれているけれど…

「英語力」必要な会社員は一握り!?

2015.03.12 THU


「英語公用化」は無意味という意見も出ているようだが…
楽天グループやファーストリテイリングなど、企業の英語公用化が話題となったここ数年。「今後は、英語力が必要になる」という風潮に危機感を募らせ、英語を身につけなきゃ…と考えているビジネスマンは多いだろう。

しかしその一方、今の自分の仕事と照らし合わせて、「本当に英語が必要になるの?」と疑問に感じている人も少なくないのでは? もちろん、英語ができるに越したことはないが、近い将来、本当に“英語力はビジネスマンに欠かせない能力”となるのだろうか?

「今の日本企業を見てみると、今後10年20年のスパンで考えても、英語力が必要になるのはごく限られた人ではないでしょうか。一例ではありますが、もっとも英語に身近なイメージのある外資系でも、500~1000人の大規模企業となれば、実務で英語を使っているのはほんのひと握り。あるいは、一定の英語力を採用条件に加えている企業でも、実際に仕事で使っている人はかなり少ないのが実情。それでも業務自体はできているわけですから、あえて社内公用語を英語に変えようとする企業が増えるとは考えにくいですね」

そう語るのは、人事・採用コンサルティングを手掛けるキープレイヤーズ代表の高野秀敏さん。でも、世間では“英語が出来なきゃ仕事にならない”…みたいな話もよく聞きますが…。

「確かに、世界展開するような大手企業は、海外で通用する営業マンを必要としています。ですが、そうした企業で英語力以上に、 “市場を開拓する”力や、現地に精通した情報力を求めています。ですから結局、日本から営業マンを送るのではなく、現地のパートナーと組んで、通訳を介してやり取りしている企業が多いんですね。となるとやはり、今後も英語力がそこまで大きな価値を持つとは思えません」

さらに、今後進出する企業が増えると予想されるベトナムなどのアジア地域は、そもそも現地の人が完璧な英語を使えるわけではない。となると、英語力とは別の部分の力が重視されるという。

では、このような背景を踏まえた上で、“今後、自分の仕事で英語が必要になるか”判断する基準を聞いておきたい。

「英語が必要になるかどうかを左右するのは、職種よりも業種。事務職でも、所属企業によっては英語を使いますから。ではどう判断すべきかと考えたとき、まず、現時点で採用条件に英語が入っていない企業では、今後も英語力が必須となる可能性は低いといえるでしょう。あとはやはり、企業が今後どんな事業展開を見据え、どの国をターゲットにするか。そのビジョンによっては、英語の必要性が増す可能性もあります。ただ、それも一部の管理職などの話。英語の普及率がぐんぐん上がるということはないと思いますよ」

近年高まるビジネスマンの英語熱。もちろん英語を学んで損はないが、それが“必須”とまでいえるのはごく少数といえそうだ。そう考えると、英語よりも他のスキルを伸ばした方が有効な人も多いのかもしれない。
(有井太郎)

※この記事は2013年3月に取材・掲載した記事です

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