上司が部下の子育てを応援!

イクボス育成で社会が変わる?

2015.07.13 MON


写真は今年4月に初開催されたイクボス養成講座の様子。企業の人事部や管理職社員の参加も多く、満席になるほどの人気だったとか
子育てに積極的な男性を指す「イクメン」に続き、近頃は「部下の育児を積極的に応援するボス(上司)=イクボス」が注目を集めているという。その実態に迫るべく、働くお父さんを全方向からサポートしている、NPO法人「ファザーリングジャパン」創設者の安藤哲也さんにお話を聞いた。

「男女とも仕事と育児を両立するには、会社、そして上司自身の仕事観が変わらないとダメです。とくに父親になる部下に対して『子供ができたなら、もっとバリバリ働こう!』という思考も根強いですからね。そういう上司は部下が育児に時間を割くことをよしとしません。しかし、育休取得者や時短勤務のメンバーがいても組織の業績を上げられるようマネジメントするのが優秀なイクボス。上司が育児に理解を示してくれると部下のストレスも減り、限られた時間で成果を上げようと努力するはずです。結果的にイクボスがいる組織はチームワークもよく、業績にも貢献していることがほとんどです」

イクボスが増えれば組織が変わり、社会の意識も変わる。女性の社会進出という意味でもイクボスへの期待は大きい。

そこで、安藤さんのお話をもとに、イクボスとして心掛けたいポイントをいくつかピックアップしてみた。

・部下が家庭を優先できるような仕事のマネジメントをする
・育休を取るための手順を教えることができる
・部下の家族構成を知っている
・家庭に時間を割いても業績を出せる仕事方法を知っている
・自分自身が子育てを楽しんでいる

一方、ダメなボスの特徴として「会議が長い」「残業が当たり前になっている」「家庭がアウェーになっている」などが挙げられるようだ。

「現在、ファザーリングジャパンでは『イクボス養成講座』を開催しています。ロールプレイング形式で、『子育てをする部下から相談を受けたときの接し方』などをレクチャーするものです」

と安藤さん。より実践的な方法を用い、企業に続々と「イクボス」を送りだしているそう。

また、国や企業もイクボスの育成に力を入れている。2013年には消費者庁が、育児休暇をとった職員と、その職員の仕事を分担した同僚や上司の評価をアップする人事制度「育ボス制度」を導入。また、前述のイクボス養成講座を企業研修として実施する大手企業も増えているようだ。仕事もできて、部下の子育ても応援してくれる――。そんな素敵なイクボスが増えれば、子供の数も増えるかも?
(末吉陽子/やじろべえ)

※この記事は2014年7月に取材・掲載した記事です

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